「雷切!」
「火遁・灰積焼!」
「ダイナミィィックエントリィイイイ!!!」

連続する追撃に、
ついに敵も全て倒れ伏した。
息を整え、まだ周りに敵が隠れていないか確認し、ようやく上忍達は最悪の事態から抜け出せたことにほっとした。

「紅先生の様子は?」
「出血がひどいけど、傷は浅いよ、大丈夫。失血による一時的なショックかも」

この状況を切り開いた当人達は上忍が復活すると共に既に刀を鞘におさめていた。
紅を治療する彼女を見、その隣にいる彼女を見ては、皆が混乱した。
だが、誰も疑問を口に出せなかった。

何で、そんなに強いのか。
何で、彼女がここにいるのか。

それを聞いてしまったら、
何かが変わりそうな気がして、怖くて、認めたくなかった。

「よし、もう大丈夫だよ。帰ったら一応木ノ葉病院に入院させよう」
「アスマ先生お願いします」

はきはきとものを言う態度に、普段の彼女達の面影はなかった。

「あ、そういえばまだ何も説明してなかったね」
「今は里に帰ることを優先しましょう。皆疲れているわ」
「それもそうだ、じゃあ話は里に帰ってからにしよう」

「・・本当に話してくれるわけ?」

誰も口を出せない状況下で、カカシが不審そうに言葉を出した。

「あー、それ子供に向ける視線じゃないですよ、ひどいなあ」
「まあ、なんにせよ、」
「「ナルト(くん)が無事でよかった」」

にこ、と笑ったその姿には、
いつもの彼女達が表れていた。


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