※「禁断に〜」の冒頭でAV視聴中のフレンを見たユーリがもしも襲う気満々だったら…


「…随分派手にやってますなぁ」
「…ご、ごめん」


まさか弟のそういうシーンを見ることが出来るなんて…ユーリはにやりと笑った。これはもしかしなくても良いチャンスじゃないか。フレンに触れる口実ができた。


「悪かったな邪魔して。それなら手伝うか?」
「……何だって?」
「邪魔したお詫びにな」
「お詫びってちょっ、んんっ!」


ぎしりとベッドが軋み、ずいずいとユーリが身を寄せてきた。

フレンと違って体温が低いひんやりとした長い指がズボンを寛げてあらわになっているフレンの下着に触れた。それは表面をすっと撫でるだけに留まったが威力は絶大だった。フレンはびくりと大きく震えてしまい、かあっと頬が赤くなった。


「面白いなフレン」
「面白いってね…だ、駄目だユーリ」


たったちょっとの刺激でもこれほど感じるのは何より相手がユーリだからだ。こんなに綺麗で無意識に誘うような色気を放つ兄がいて今まで間違いを犯さなかった自分を褒めてもらいたい。その押さえ付けられて狂暴化した欲の発散のためにさっきかけていたAVの女優もささやかな願望のためかユーリにかなり似ている人を選んでしまった。

フレンの思考が外れていく間にいそいそと弟の下着から抑え切れていない興奮したものを取り出し、ユーリは熱いため息をついた。


「凄い…やはり俺の予想以上におっきいな…」
「くっ…ユーリ、やめっ…」
「色も俺のより濃いし太い…っ、また震えて大きくなった」


過敏なフレンの反応を楽しむように無邪気に触るユーリの指にフレンは翻弄されっぱなしだ。おまけにあんな事を言われたら無意識にユーリの性器の色や形を想像してしまうじゃないか。フレンの脳内は暴走し、ごくりと溢れる唾をなんとか飲みこんだ。


「もうねばねばするのが後から後から溢れてくるな。ほら見ろよ、下着から糸引いてるくらい大量だぞ」


下着からユーリの指に繋がる透明な糸を見てフレンはますます顔を赤くした。


「っ…はな…してくれ…ユーリ…」
「…ちょっといくらなんでも出しすぎじゃないかこれ。大丈夫かフレン?」


(大丈夫じゃない!)


フレンは必死に襲い掛かる射精感を堪えた。もう随分と恥ずかしい状態だがせめてもの意地だ。こんな安々とイかされるなんて恥以外の何物でもない。一体ユーリのどこからこんな卑猥なオーラが出てくるんだとフレンは問いただしたい。


「まあそんな焦るな。今全部脱がしてやるよ…っと」
「んっ…」
「おい、どこまで大きくしたら気が済むんだよ。脱がせにくい…」

口では呆れているようだが事実ユーリが故意にフレンの自身に刺激を与えるように脱がしている。


「おっ、益々でかくなった。ああ先っぽの穴がぱくぱくしてて苦しそうだな。イキたい?」
「だめっ…や…なでちゃ…」


下着という枷が無くなりフレンの自身は天を仰いでだらだら蜜を零している。

妄想の一片でしかなかった事が現実に起こっているだけでフレンにとっては十分な快楽になった。これはイクまで数分ももたないかもしれない。


「ひぅっ」
「こっちもきゅっと上に持ち上がってて準備万端だな」


からかうような口調でぐにぐにと射精のために持ち上がった袋を絶妙な力加減で揉まれフレンは大きくのけ反った。袋の中身が合わせてころころ動くのがわかり何とも言えずたまらない。猛烈に出したい気持ちに襲われた。


「あっ、うぅ…だめ、あ、も、もう」


身体ががたがた震えてついに出ちゃうとフレンが身構えた所でふっとユーリの手が離れてしまった。感覚だけが先走り勝手に腰が持ち上がったが生憎後一歩の所で射精に至らなかった。可哀相なくらい張り詰めたそこはぽたぽたと堪えきれない蜜を滲ませながらふるりと一際大きく震えた。

何故やめたのかと恨めしくさえ思いながら我慢できず自ら手を伸ばすが、堅くなったそれに触れる寸前にユーリに止められた。自分でも涙目になっているのを自覚しながらフレンはユーリに解放を懇願する瞳を向けた。


「ユーリっ…」
「俺の事抱くと約束してくれよ。な?そしたらいくらでも気持ち良くしてやるから」
「する、約束するっ、から…ぁ…はやく…イキたい…!」


元々勃ってから射精するまであっという間に終わらせるフレンにとっては、たった短い時間射精を耐えて会話するだけでも拷問に近く既に我慢の限界だった。


「早漏かよ…まっいいか。約束忘れるなよ、フレン」


そう言ってユーリはぎゅっとやや力をこめて握り激しく上下に擦った。


「ああぁっ、あああ」
「おっ…」


フレンはあっけなく溜まりに溜まったものをびゅくびゅく吐き出した。ご無沙汰だった分なかなかの量が飛び出し、震える度にユーリの手に擦りつけてしまった。最終的にユーリに縋り付くようにしてフレンは全ての快感を受け止めた。


「濃さが半端無いな」
「ん…」


ちかちかした視界が安定しユーリを見るとかかってしまったのか顔に白濁が点々とついていた。


「わっ、ユーリ!」
「飛ばしすぎだぜ」


苦いといいながら口元をぺろりと舐め舌に白いものを絡ませているユーリは色んな意味で見ていられなかった。その上萎えた僕に手を伸ばし丁寧に残滓を搾り取ってくれてまたじわじわと熱が上がってきた。


「じゃあ続きもよろしく頼むからな」


ユーリの妖艶な笑みにフレンはただ頷く事しかできなかった。


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