※完全パラレル設定。アビスinユーリ的な そして最終決戦直前くらいな感じ、ルークが消えること確定してる後の話です 「なぁ、ユーリ…」 「んー?どうしたルーク」 「なんでこんなことになってるんだよ…」 「お前は日記を書きたい、俺はルークといちゃいちゃしたい。これで一石二鳥だろ」 「いちゃ…!っばっかじゃねーの!それにだからっていくらなんでもこれは……!!」 「いーじゃねーの、一度されてみたかったんだよなー。ひざまくら」 そうなのだ、日課の日記を書いてる最中にユーリがかまえかまえとあまりに言ってくるから、ユーリと一緒に何かしながら日記なんて書けないんだから待ってて欲しいと伝えたら 「じゃあルークの日記を書く邪魔さえしなけりゃお前になにしてもいいよな」 とか言われてこんなことに……確かに日記は書けるけどあんまり動けないしちょっと下向いただけでユーリの顔があるなんてこれじゃ心臓に悪い! そう思ってどいてくれと頼んでるんだけどユーリは一向に退こうとしない。 「ほらほら、早く日記書いちまえよ。そうしたら退いてやるよ」 「だー!もう!わかったよ。このまま書けばいいんだろう書けば!」 がしがしと頭を書いてユーリが言った言葉を信じ早く日記を書き終えるべくペンを走らせた ちょっとした時間がたって、ミュウが今日もご主人様ーとかいってうざかっただの、昼に出たシチューの人参を食べるまでガイとフレンに見張られてただの、エステルとナタリアがまた町で行方不明になっただの、今日あった事をあらかた書いて日記を書くのを終えようとした時だった 「――――なぁ、ルーク」 いつもの声よりちょっとトーンを落とした声で話しかけられた 「んー?…あ、もしかしてその格好疲れたんじゃねーの?」 そうケラケラ笑って返事をする。しかしユーリからの返事がない 「…ちょ、どうしたんだよユーリ。…!まさか具合が悪くなったとか…!」 そう言ってユーリの額と自分の額にそれぞれ手を当てる…熱はなさそう? 「別に…具合は悪くないから心配するな」 「心配するなって…じゃあなんで「ルーク」 「―――お前、俺に言いたいことあるんじゃないか?」 思わずその言葉にほんの一瞬だったけど固まった。 大丈夫、大丈夫だ。そう言われるのは想定してたじゃないか。大丈夫、まだ、バレてない。 ちょっと顔に出たけどユーリはこっち見てないし、額に当てた手がちょっと反応したかもだけど、おそらく、平気。 ユーリにだけは知られたくない。ユーリにだけは嫌なんだ。 「…なんにもないよ、しいて言うなら幸せってくらいかなー」 「ははっ、なんだよそれ」 そう言いながら起き上ったユーリに俺は寄りかかりながら話す 「んー、ただこうやってユーリと居られることが幸せだったんだなーって。最近実感して、さ」 「おーおーおー、まさかルーク坊ちゃんからそんな言葉が聞ける日が来るとはなぁ…」 「むっ、そりゃあ出会った当初は最悪だったけど…!」 とユーリに寄りかかってた体を起してユーリと向き合う。 「そうだよなー、あの時は最悪だったぜ…」 「うっ…やっぱりそうだよな……でもユーリも悪いんだぜ!出会いがしらに貴族は嫌いだとか言うから!」 「あー、まぁ…今でも貴族は嫌いだけどな。お前は違うぜ?なんたって恋人同士だし」 「こっ!…ユーリってそういうことよく恥ずかしげもなく言えるよな」 ユーリってこういうとこあけすけだからちょっと恥ずかしい。しかも素の顔で言われるんだからたまったもんじゃない 「事実だろ?やることは一応最後までやってる…「わー!わー!わー!!!」 といってユーリの口を俺の手でふさぐ。まったく何言い出すんだ! 「まだ慣れねぇの?別に誰にも聞かれてねーのに」 「そういう問題じゃねーだろ!もう!ユーリの馬鹿!」 「へいへい馬鹿ですよー。…それに今までがそうだったように、これからもずっとそうだろ。」 「は?」 「だーかーら、俺と一緒に居られて幸せなら今もこれからもそうだろって話。離れるつもりねーんだから」 今度こそ思いっきり顔に出して驚いてしまった。 まさかそんなことを言われると思ってなかった、嬉しいはずなのに悲しいってこういうことなんだろうな… 「…ユーリ、日記書くの終わった……シよう」 「おー、ルークから誘ってくるなんて珍しいこともあるもんだな」 「別に良いだろ…俺だって男なんだから、それとも今日はシたくない?」 「いいや…俺も男なんでね…誘われて断るなんて男のすることじゃないだろ」 「んっ……ユーリ、愛してる」 「俺もだ、ルーク…」 お願いです神様、本来なら生まれるはずのない俺だけど、許されないことをたくさんした俺だけど そんな俺の命をかけて世界を救うから、だから… 話せない。でも離せない せめて俺が消えるまではこのぬくもりだけは奪わないで わがままだとわかっていても、最後までユーリとはコイビト同士でいたいんだ *************** 本当はユーリには自分が消えることを話した方がいいとわかっていても最後の最後までユーリとは今までの関係を続けたいルークの話。 これ、一応ユーリsideも考えてあるのでちゃんと書けたらいいなぁ… |