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「…嘘だ…」

卒業証書見せろと言ったら、じゃあ家に来てくれるねと言われて、僕は結局招かれることとなった。彼の見た目とは正反対の落ち着いたモノクロ仕様の部屋には、必要最低限の家具しかなかった。そして驚いたことに立派な書斎があり、膨大な量の本が威圧感を放っていた。彼曰く、すべて読んで、一字一句違わずに記憶しているという。

彼は本当に○○大学の卒業証書を所持していた上に、しかも、あろうことか、主席で卒業していた。頭が混乱して、僕の視界はぐるぐると回った。

「な?ほんとだったろ?」
「…はい」
「見直した?なあ、見直した?」

ラビは子供みたいにそう言って、無邪気な笑顔で、卒業証書を睨みつける僕の顔を覗き込んで来た。

「なんでニートなんですか」
「ん?パチンコで生計立てられるから」
「せっかく高学歴なのに…」

勿体無い、使わないならその学歴譲ってください…なんて考えは口に出さず、とりあえず事実の確認が取れてスッキリしたので、僕は帰ろうと立ち上が…る、予定だったが、ラビに急に手首を掴まれ引っ張られて体勢を崩した拍子に彼の腕の中にどさりと収まってしまった。「ちょっと!いきなり何するんですか!」
「どこ行くんさ」
「帰るんですよ、卒業証書見せてもらったし、もう用は済みましたから」
「もうちょっとここに居てよ」
「だから、もう用がないですから…帰って勉強しなくちゃ」
「それは俺が教えてあげるから…」
「だからいいって言って…え?ちょ、ラビ…ッ」

腕の中に倒れこんだ体を背後から強く抱き締められて、僕の脳内は混乱して状況を把握できない。神妙な顔をしていたら、急に首筋に吐息を感じて、その直後にぬるりとした感触が肌を這った。舐められているのだと脳が理解したのと同時に、今度は耳元に吐息が移動して来た。耳に微かに触れているのはラビの薄い唇。

感じたことの無い言い知れぬ恐怖で体が硬直してしまい、声もうまく出せない。

「…なあアレン、ずっと好きだったんだ。俺のものになってよ」

耳元で囁かれたその声は聞いたことがないほどに優しいテノールで、鼓膜から全身に電流が走ったかのような感覚がする。

「…は、はな、離してください…っ」
「俺と付き合ってくれるなら離してあげる」
「僕、男です…」
「知ってるよ。だってここ、ついてるもんね」
「ひっ…!」

ラビの手が股間に伸ばされて、筋張った長い指がズボンのファスナーをなぞる。ぞくりとした悪寒が背筋を走り、それと同時に、腰のあたりに何か硬いものが当たっていることに気づいた。ベルトのバックルか何かと思ったが、それよりは位置が低い。

それが何かを理解した瞬間、顔から一気に血の気が引くのが分かった。

「ら、ラビ、離してください…お願い、離して…」
「アレンのこと愛してるんだよ、ずっと昔から、ずっと」
「やめて…助けてっ…」

ラビがより一層、腰に自分の股間を押し付けて来て、片手で器用に僕のベルトを外しはじめる。焦ってラビの手首を掴んだが、思った以上に強すぎてまったく制止できない。

恐怖で涙が浮かんで目元が熱くなり、さらには震え出してしまい、奥歯がカチカチと鳴る。

「どうしたの?優しくするから安心しなよ」
「…っ、…」

かちゃり、とベルトが外されて、ファスナーを下ろされそこからするりと手を入れられる。大きな手が下着の上からやんわりと包み込むように性器を揉みしだいてくる。怖くて怖くて、声が出ない。

「アレン、保健体育の勉強しよっか」
「…や、やめ…やだ…っ助けて…」
「なんでも単語覚えるとこから始めるのがいいんだよ、勉強ってのはね。じゃあ問題ね、俺が今触ってるもの何て言うの?」
「嫌っ…やめて、離し…離して…!」
「正解したら離してあげるかもしれないよ」

ラビがいちいち耳元で囁くように喋るので、体が嫌でもゾクゾクと反応してしまう。それでも恐怖の方が勝っていて、体はただただ震えるばかりだ。

「い、言ったら…離してくれますか…?」
「…いいよ。正解したらね」

さっさと答えた方がいい、こんなこと続けられるくらいなら、一瞬の羞恥心を我慢して答えてしまって解放されるほうがよほどマシだ。

「…、性器…」
「ダメ。もっと他の言い方あるでしょ?」
「……っ」
「ペニスもダメだよ。俺の頭で用意してる答えと違うし」
「………」

そんなの卑怯だ、そう思ったけど、早く解放されたい一心で、僕は死ぬほど顔が熱くなるのを感じながら声を絞り出した。

「…ぉ…お、ちん、ち…ん…っ」
「なに?聞こえない」
「…っ、おちんちん…!」

涙が頬を伝うのを感じた。どうして!こんなにも羞恥心を感じなければいけないことになったのか。それでも、これで解放されるならもうどうでもいいと、僕はラビの手首を掴んでぐいぐい引っ張る。お望み通りの言葉を言ったんだから、さっさと離せ。

「離してよ…!」
「ああ、そっか」

はい、とラビは約束通り手を離してくれて、僕は震える膝に鞭打って咄嗟に立ち上がると、ファスナーを上げてベルトを直しつつ急いで部屋の扉に駆け寄った。ドアノブをガチャンと捻って……押しても、引いても、扉が、開か、ない。

「え……?」

ああ鍵か、と思って簡易ロックのツマミを回したが、それでも扉は開かない。わけがわからなくて、バッと振り返ってラビを見た。座ったままニヤニヤと笑っている。

「どうしたん?」
「…扉、開けてください…」
「そんな約束はしてないし」

焦る。抜けかけていた恐怖が再び身を包んできた。

「アレンが俺と付き合ってくれたら扉はきっと開くよ」
「…あなたも出られないんですよ!…ああ、でも、そのうちトイレにでも行きたくなったら扉開けざるをえませんね。それまで待ちます」

変な話、なんだか勝ち誇った気持ちになった。ふふん、と笑って腕を組む。けれどラビは笑顔のままで…。

「そしたらアレンの可愛いお口に出すからいいよ、別に」

ラビの言っていることがどうしても冗談とは思えなくて、死に物狂いでドアノブをめちゃくちゃに捻ったり、扉をガンガンと叩きつけた。それでも扉はまったくビクリともしない。そうこうしていると、暫く黙ってじっとしていたラビが立ち上がった。僕は引きつったような短い悲鳴をあげて、その場にへたり込んだ。

「アレン、俺と付き合おうよ。イエスって答えたら此処から出してあげるよ」
「……っ」

馬鹿正直な僕の脳みそは、絶対嫌だと断固としてNOという回答を放つように支持してくるが、そんな思考の中、ふと閃いた。そうだ、何も馬鹿正直に答えなくてもいいじゃないか。

「つ、つ、付き合います…付き合う…」

此処から出たら、一目散に家に帰って、警察に電話してやる。

「ほんと?嬉しいなあ。じゃあ、セックスしてから出してあげるね」
「え…」

思考がフリーズした。この人はいったい、何を言っている…の?

「両思いなんだから、エッチしなきゃだめだよ。ほら見てアレン、俺のチンコもうこんなになってる!アレンの可愛いお尻にぶち込みたくてウズウズしてるんだよ」
「た、た、たすけて、ゆるして…やめてください…」
「アレン…こっち来てよ、触って?ほら」
「ひっ…!」

ラビはズボンのファスナーを下ろして、ぶるんっと勢い良く赤黒いペニスを取り出して、ゆるゆると扱きながら僕をいやらしい目で見てくる。気持ち悪くて、怖くて、でも扉は開いてくれなくて、涙がこみ上げて来た。ガクガクと震えて、もう動くことすらできなくなっていたら、ラビが立ち上がって近寄って来た。

「アレン、ほら、早く触ってよ」
「!!!」

ラビが僕の手首を掴んで、己のペニスへと誘導する。震える手がラビの熱くて硬いそれに当たって、でも恐怖で声も出なければ体も思うように動かない。無理矢理それを握らされて、その上からラビの手に包み込まれて、強制的にガシガシと扱かされる。

「あ、あ、アレンの手…柔らかくて…キモチイイなぁ…はぁ、はぁ…」

ラビが恍惚とした表情で、夢中で僕の手を使ってペニスを扱きまくる。溢れ出す先走りで、僕の手もラビのそれもドロドロになってきた。

「アレン、アレン…へへっ…」

そしてラビのそれはビクンビクンと脈打ったかと思うと、僕の腰の辺り目掛けて精液を思い切りぶちまけた。ラビは呼吸を整えると、すぐに僕の髪を掴んで無理矢理膝立ちにさせる。すぐ目の前に、ラビのペニスがある。むわっとした蒸れた臭さに吐き気がする。口を固く閉ざしていたら、先端をグイグイと唇に押し付けられた。ぬるぬると先走りを塗りたくられる。

「アレン、口開けろよ」
「んんっ…!」

ラビに鼻をつままれて、呼吸できず苦しくて思わず口を開けた瞬間、口の中に極太のペニスをぶち込まれた。

「おえぇっ…!」
「あー…アレンの口の中、キモチイイなあ…」

腰を前後に動かして喉の奥までペニスを打ち付けてくる。先走りがどんどん溢れ出して、青臭さが増してゆく。

「お、えっ……!」

喉を突かれたせいで、えろえろと胃から嘔吐物が出てきてしまったが、ラビはそれすらも熱くて気持ちがいいといって律動をより一層速めた。

「だ、だすよ…」

言うが早いか否か、ラビは僕の口いっぱいに精液を放った。濃くて量が多くて、苦しくて口を離そうとしたがラビに頭を固定されて逃げられず、飲みきれない精液は鼻の穴から溢れ出した。ようやく解放された僕は
目から涙、口と鼻から精液を垂れ流して汚いことこの上ない。

「げほっ!げほ!」
「アレン…いやらしいなぁ、可愛いなぁ…」
「や、やめて…っ」

ラビがまた頭を固定してきて、今度は鼻の穴にペニスの先端を押し付けてきた。グリグリと押しつけられ、臭さで頭が変になりそうだ。

「アレン、やばい、俺オシッコ出そうだ」
「…え?!」

ラビがぶるりと震えたのを見て、僕は必死で暴れたが、ラビの力にはまるで敵わなくて、頭を押さえつけられたまま鼻の穴の中にジョロジョロとオシッコを注ぎ込まれていく。ラビは今度は放尿したまま今度は口の中にペニスを突っ込んできた。しょっぱくて熱い液体が容赦無く注がれる。

「ごぽっ…!お、ぉあ…っ」
「アレンが俺のオシッコ飲んでくれてる…」

ラビはうっとりとした顔で僕を見下ろしてくる。やっと放尿が終わると、今度は僕のズボンを無理矢理脱がせてきて、ラビのよりも何回りも小さなペニスを剥き出しにされた。羞恥で涙が出てくる。

「アレンのオチンチン可愛いね…ぷるぷる震えてる。俺のオシッコ飲んで興奮した?」

ラビは自分のペニスと二本束ねて、ぐちゃぐちゃと扱き出した。熱くて硬くて、気持ち良くなってきてしまって…。

「アレンー、舐めてあげるからおねだりしてよ」
「え…っ?」
「"ぼくのオチンチン舐めてください"って言ってよ、舐めてあげるから」
「…そ、んな…っ」

ラビがいやらしい笑みを浮かべて、ペニスを扱き続けてくる。これに、舌が絡みついたら…どんなに気持ちいいのかな…

「…ぼ、ぼくの、オチンチン…舐めてくだは…っ」
「へへ…イイよ」

ラビが僕の股間に顔を埋めて、ペニスを優しく口に含んだ。熱い口内に包まれただけでもう達してしまいそうになる。べろんべろんと舌が激しくペニス中を這い回るように絡みついてくる。時折、じゅるると先端を吸い上げられると、尿意にも似た快楽の波が押し寄せてきた。ぶるりと全身が震える。

「あ、はぁ…ん…っ」

手で幹をぬちゃぬちゃと扱き上げながら、じゅぼじゅぼとペニスを舐め上げられ、湧き上がって来たのは尿意に似た、ではなく確実に尿意で。

「ぁ、あぁ…ラビ…っ!やぁ…ダメ…オシッコ、出るぅ…!」




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