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「ええ?!ラビと仲良くなったの?!」
「え?あ…うん、多分…仲良い、と思う…」

リナリーにカフェに誘われ、荷ほどきの件以来頻繁にラビの家に遊びにいっているという話を何気無しにしたら、想定外なほどに彼女は素っ頓狂な声をあげて驚いたので、こちらもびくりと肩を跳ねあげた。

「そ、そんなにびっくりすること?」
「するよ!だって…。これ、悪口じゃないけど、ラビって、その……ああ見えて、すごい気難しいのよ」
「え?」

リナリーは声をひそめ、まるでそれが禁断の言葉であるかのように周りを気にしながら、少しこちらへ顔を近付け口元に手を添えてから話を続ける。

「彼ね、私が知る限りだと、友達、私くらいなのよ」
「…え?…いや、いやいや!そんなわけないよ、あんなに人当たりよさそうなのに…」
「人当たりいいけど、絶対に人に自分の連絡先教えないし、家に誰かを招くなんてこと絶対しないのよ。引越しの荷ほどきだけは呼ばれたけど、遊びに行ったことなんてないわ」
「他の人は?」
「ないわね。彼が自分でそう言ってたもの。”家に自分以外の人間がいるのって耐えられない”って」
「うそ…」



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