絶対一緒に行くから!


名前を呼べば、大きな身体がゆっくりと振り返った。優しい動作が彼の性格を現しているようで、つい笑ってしまう。そんな私に不思議そうな表情をする彼は、とても可愛らしくてこんな感情を抱くのは私だけなんだろうな、と謎の優越感に浸る。

「どうした、○○?」
「うふふふ」
「怖いぞ」
「人間界行くんだって?」

ドルベから聞いた内容を話題に出せば、ああ、そのことか、と頷くギラグ。面倒くさそうな雰囲気を出す彼に、少しむっとする。そんな面白そうなことを何故楽しもうとしないのか、贅沢だぞギラグ!

「笑ったり怒ったり、忙しい奴だな」
「…私も行きたい」
「ん?」
「私も行きたい!」

大声を出しながらギラグに詰め寄れば、詰め寄った分だけ後ろに下がられた。それに負けずに足を進め、相手を追い詰める。慌てる彼もやはり可愛かった。

「お、おい、○○!」
「私もギラグと一緒に人間界に行きたい!」
「ドルベに言えよ!」
「じゃあ、一緒にお願いしに行こう」

ギラグの手を取り真剣な眼で見つめる私に折れたのか、分かった、と小さな声で承諾してくれた。感極まって抱き付いたら、凄い速さと力で引き剥がされる。ショックだ!

「ドルベ君や」
「なんだ、○○」
「私もギラグと人間界に行きたいです」
「駄目だ」
「!?」
「やっぱりな…」

ギラグが大好きな夢主
130527

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