笑った結果がこれだ


「げっ!俺、テンテンテンポかよ!?」

盛り上がる教室内に、遊馬君の声が響き渡りました。
学園祭でモンスターカフェをやることが決まり、各自で準備を始める中、男女別れてジャンケン大会が行われています。何でも、勝った人から好きなモンスターの衣装を選べるらしく、みんな躍起になって勝敗を争っています。
残念ながら、負けてしまった遊馬君は『太鼓魔人テンテンテンポ』に決まってしまいました。委員長はガガガマジシャン、鉄男君はゴゴゴゴーレムです。

「あれ、真月?お前はジャンケンしないのか?」
「はい!良かれと思って、僕は何でも構いませんから!」

そして、余った衣装が俺に手渡された。

「だ、だから…ぶふっ、ダンディ、ライオン、あっははは!」

馬鹿みたいに笑っている○○を蹴るが、痛みよりも笑いが勝り、腹を抱えながら崩れた。こいつの前で着たのが間違いだった、くそっ!
尚も笑い続ける○○を尻目に、マジで当日これを着なければいけないのかと憂鬱になる。

「はあ、笑った!いいじゃん、ベクター。に、似合ってるよ、ぶはっ」
「嬉しくねぇよ」
「私も何か着てみたいなぁ」

人事だと思って、この女…。
だが、○○の言葉を聞いてピンと閃いた。ダンディライオンの着ぐるみを着てはしゃぐ○○に、ゆっくりと近付く。俺のただならぬ様子に気が付いたのか、一歩、一歩と後ろに下がるこいつの表情はひきつっていた。余りにも可笑しくて、いつものように笑うと、ビクッと肩を揺らす。壁際まで追い詰め、逃げられないよう腕で閉じ込めれば、舞台は整った。

「女物の衣装、まだ余ってた筈だぜ」
「え、いや、え?」
「着てみてぇんだよなァ?」
「ち、因みに…何の?」

待っていた質問をされ、おもわず口角が上がってしまう。それを着た○○に、どんな良からぬことをしてやろうかと考えただけで、涎が出てくる。
俺のことを不安そうに見つめる○○に、真月で答えてやった。

「ハーピィ・クィーンです!ふふふっ」

あの真月が可愛すぎて
130520

back

×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -