ほら4月に恋も始まりました

▽生徒真田×桜乃先生/修正作品


桜が咲き誇る4月某日、立海大附属中学に新しい教師がやってきた。歳はまだ若く、顔も童顔で可愛らしいこともあり一気に生徒たちの人気者となった。
女子生徒は教師の恋バナについて追求したり一緒にお菓子を食べたり、男子生徒は、色々なことを口実にして近づいたりと、以前の静かで寂しい学校のイメージはなくなり長年この中学に勤務する教師たちも生徒の活気溢れる姿をうんうんと嬉しそうに頷いて見ていた。そんな中、遠く離れたところで静かにその様子を窺っている生徒が一人。

「大事なテスト前に、あのような行為は迷惑だ」

頭脳明晰でスポーツ万能。教師たちにも一目置かれている、真面目で礼儀正しい生徒である。だが少し堅すぎることもあってか周りから少し距離を置かれているのだが真田という生徒は自分だけを信じて行動しているため、周りの目など少しも気にする様子は見られなかった。

「このように廊下で雑談する暇があるなら、教室で勉強でもしたらどうだ?」

冷たく鋭い瞳でそう口にされ、新人教師の周りに群れていた生徒たちは一斉に教室に戻っていった。残ったのは真田と新人教師である竜崎桜乃、二人だけとなる。一瞬で静かになった廊下で真田は一つ大きなため息をつく。

「あ、そ、そうよね…私ったら先生失格ね…」

真田のため息を聞いて桜乃は今の状況をやっと理解した。生徒を注意できなかった自分がだんだんと恥ずかしくなり、シュンと落ち込む桜乃に真田は焦った。普段から異性と関わりを持たない彼にとって、異性(それも年上)が目の前で落ち込んでいる場合どう慰めればいいか分からなかった。あたふたと焦りながらもフォローの言葉を口にしてみる。

「あ、し、しかし…生徒に好かれることは悪いことではないと思うから、その、」

焦って噛みまくりながらも必死にフォローしようとする真田を見て桜乃は、優しいのね真田くん、と小さく笑う。ふわりと優しくて温かい笑顔、これが生徒に好かれる理由の一つだろうと真田は思った。それと同時に頬が赤くなっていくことに驚いていた。

(な、何だこの胸の動機は、)

ガラにもなくドキドキと高鳴る胸を押さえながら真田は桜乃を目の前に動けずに居た。これが真田の初恋だった。


ほら4月に恋も始まりました

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以前書いた小説を大幅に修正しました。真桜好きなのに難しいからあんま書けない。


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