▽志摩が色々ひどい


志摩が言うには、兄の金造は金髪と巨乳が好きらしい。勝呂と子猫丸はそんな情報いらんわ、とでも言いたげのような瞳を志摩に向けた。だが志摩は二人の冷めた態度を一切気にせずに兄の金造がいかに変態かを熱弁し始める。二人はそんな志摩に心底迷惑をしていた。
そして彼は突然こんな質問をするのだ。

「金兄が杜山さんに会うたら、どうなると思います?」
「…どうなるんや?」

普段のへらへらした志摩とは違う真剣な志摩の迫力に押され、思わず唾を飲み込み真剣に耳を傾けてみた。志摩はこれでもかというぐらいオーバーなリアクションをしてみせたあと、「惚れてまう!」と叫んだ。勢いのあまり、椅子から立ち上がり拳を握っている。しばらくして腕はわなわなと震え、瞳は何かに怯えたように潤んでいる。勝呂と子猫丸は呆れて深いため息をついてしまう。もうこの時点で二人は全く志摩の話を真面目に聞こうと言う気は失っていたのだが、志摩の話はまだ続く。

「大事件や!金髪と巨乳好きな金兄が杜山さん見たら好きになってしまう…しかも、しかもあんなに可愛くて、ドジっ子要素もあるんや。天然なところも、少しお馬鹿なところも全部萌え要素…!間違いなく次のターゲットは杜山さん…」

拳を握って熱くしえみについて語り切った志摩に勝呂はぼそりと、こう呟いた。

「志摩それ、病気や」


それは新種の病です


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