『吸血鬼』
それは一見普通の人間だが隠れて血を吸う恐ろしい妖怪と同等の存在。
貴方の周りにも吸血鬼がいるかもしれませんよ…?
「やーっと終わった!こんなの授業で見るとか信じられない!」
「ほんとほんと。吸血鬼なんて存在しないんだから見ても意味ないよね、薫」
「あ、う、うんそうだよね」
清水薫、普通の女子高校生。ただ1つのことを除けば。…実際存在するんですよ、今ここに。そう、吸血鬼ということを除けば。
「今日やばかったな」
「あー吸血鬼のビデオ?」
「俺達が吸血鬼っていうのがバレたら大変なことだからな」
この男本田吾郎も吸血鬼。普段は普通の男子高校生で同じクラス。
***
「清水、先いいか?」
「うん、いいよ…」
カプッと吾郎は薫の首に噛み付いた。そしてゴクゴクと血を飲み喉を潤した。
「ん…っあつ…い…」
吸血鬼の主食は人間の血。だが人間の血を吸うのはそんな簡単なものではない。
「…はぁうまい…。ほら、清水も」
「ん…」
この2人はこうしてお互いの血を吸って、毎日を過ごしているのだ。これが吸血鬼の日常。他にはどんな吸血鬼がいるのか。それは貴方の目で確かめてください。
∵俺たちは血に飢えた獣
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