いつから?そんなのしらねぇよ。いつも以上にイライラする。なんであいつはあんな楽しそうに話してんだ?俺に会いに来たんじゃねぇのか?いったい何しに来たんだ、清水。

「吾郎君、顔怖いよ」
「あぁ?」

なんだよ…寿也かよ。吾郎はダルそうに振り向いてすぐに薫の方に顔を向けた。

「清水さん、モテモテだね」
「あー…飢えた獣の餌食になっちまって…」

はーっとため息をつく吾郎を寿也はクスクス笑っていた。

「んだよ、寿也」
「意外と嫉妬深いんだね、吾郎君は」
「は?」

吾郎は自覚がまったくなかったらしく、寿也の言葉で一気に顔が真っ赤になった。顔を抑えて見んじゃねぇと言わんばかりに寿也から距離をとった。清水さんって茂野のどこがいいの?と泉がにこっと笑いながら聞くと、薫もふふっと笑って答えた。

「野球馬鹿なとこ」
「野球馬鹿なとこ…」
「そう、野球馬鹿な本田を好きになったの」

薫は綺麗な笑顔でそう言った。そんな笑顔を見せられたら海堂のメンバーも何も言えず、幸せになれよと口々に言った。

***

「清水、そこらへん散歩に行かねぇか?」
「行くー」

薫は嬉しそうに吾郎のもとへ走っていった。

「清水、さっきあいつらと何話してたんだ?」
「タイプの男について」
「はああ?!」


∵俺は意外と嫉妬深い
(いや、タイプの男って本田のことだから)
(へー…っては!?)

title by 確かに恋だった



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