いつもお世話になっている応援団の団長、浜田さん。すごく優しくていつも笑顔で、試合がある日には一生懸命応援をしてくれる。その姿に何度勇気、元気を貰ったことか。


私は今日、また浜田さんにお世話になってしまった。買出しについてきてくれる、というのだ。私は迷惑をなるべく掛けたくなくて断ったのですが、浜田さんは中々折れてくれなくて、結局私が折れることにした。
買出しが終わると、私の腕には重いスーパーの袋がぶら下がる。毎回大荷物であるため、かなりの重労働だった。でも今回は浜田さんがいてものすごい助かった。こういうときやっぱり男の人って頼りになるな。私はありがとうございます、とお辞儀をしながら御礼を言う。すると、浜田さんに笑顔でこちらこそありがとう、と何故かお礼を言われた。感謝するのは私の方で、浜田さんに感謝されるようなことしていないのに…。何で、なのかな?

「あの、感謝されるようなこと私してません、よね?」
「んーと、何て言うのかな。こうして野球部の役に立つことを手伝わせてもらって、嬉しいって言うか。だから、ありがとう」

言葉に困りながらも、一生懸命説明してくれる浜田さんは本当に優しい。いつでも野球部のことを考えていて、いつでも野球部を見守ってくれている。だから、だからこそ彼が団長として皆を引っ張ることができるんだと思う。野球を、野球部を大切に思ってくれている浜田さんだからこそ。

「かっこいいですね、浜田さん」
「え、あ、えっ?!」
「私も負けていられませんね。私も野球部の為に頑張ります!」

笑顔で宣戦布告と似たようなことを言ってみた。浜田さんが驚いたのは一瞬だけで、あとは静かに微笑むだけ。それは楽しみだ。そう彼の口が動いた。


∵負けてらんない


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