ボクの好きになった女の人はとても男前で、そしてとても可愛らしい。うじうじしたりすることがとても嫌いで、さばさばした性格のリコさんは、本当はとても可愛くて甘えたがりなのをボクは知っている。二人きりでいるとき、リコさんは必ず僕に抱きついてくる。そっと背中に腕を回せば、リコさんはボクを見上げて優しく微笑む。そのときの可愛さは半端じゃないくらい可愛くて、ボクは一瞬で顔が赤くなる。リコさんはそんなボクを見てクスリと小さく笑うのだ。
「リコさん、そんなに笑わなくてもいいじゃないですか…?」 「ふふ、ごめんね?あまりにも可愛いもんだから」
そう言ってボクの胸に頬を摺り寄せて言うリコさん。あなたの方が可愛いですよ、そう言ってしまいたいけれど僕はどうしても言えなくて、黙ってしまう。リコさんはそんなボクを見て、ボクの気を悪くさせたのかと勘違いしたのか、ごめんね、と謝って頬にキスをした。いや、それはそれで嬉しいんですけれど、何て言うんでしょうか。困った表情のリコさんを見ていたら、もっと困らせてやりたいと、思ってしまう自分がいるんです。
「リコさん、ボクだって男なんですよ?可愛いなんて言われて、喜ぶと思いますか?」 「ごめんなさいね。でも、桜井君本当に可愛いんだもの」 「じゃあ、可愛いなんて言えないようにしてあげます」
ボクはリコさんを抱き上げて、ベッドに横たわらせてそれからリコさんの甘い唇に己の唇を重ねた。ふにゅとやわらかい唇は、いつもと違う甘い匂いと甘い味がした。何か塗っていますか、と尋ねれば桃のリップと恥ずかしそうに答えるリコさん。あぁ、本当に可愛い。
もうすでにいろいろと我慢のできなくなっていたボクは、まずリコさんの首元に噛み付いた。ちゅと軽くリップ音がしたあとに、リコさんの甘い声が響いた。恥ずかしいのかリコさんは両手で顔を隠している。
「リコさん、それじゃあ可愛い顔が見えないですよ」 「い、いいのよ」 「駄目です」
無理やり両手を顔からどかせば、リコさんはむうと頬を膨らませてボクをにらんできた。いちいち可愛い表情や仕草をするリコさんはずるい。簡単にボクの心に入り込んでくるんですから。
ボクが胸を優しくもんで、片方の突起に口付ければリコさんは甘い声をもらした。それからリコさんはボクの名前を何回も呼ぶから、その度にボクもリコさんの名前を呼ぶ。するとリコさんは安心したように微笑むのだ。ボクも小さく笑い返して、愛しいリコさんの唇にもう一度にそっとキスをした。
その唇は僕を欲してる title by 宇宙
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