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▼ ご褒美はどちらがいいですか?

※SSL


7月に入ってすぐに校内テストが行われる。勉強が嫌いな平助だが、今回は千鶴とある約束をした為張り切ってテストに向けて勉強している。1週間前から毎日放課後残って、分からないところは先生に聞いたり、と中々の張り切りぶりである。

「平助君、今日も残っていくの?」
「おー。遅くなると思うから千鶴は先帰ってていいから」
「うん、がんばってね!」

いつもなら誰よりも先に千鶴に声を掛けて、一緒に下校する平助。だが千鶴との約束の方が大事であるために今日も放課後残って勉強をしていく。千鶴はそんな一生懸命な平助に応援の言葉を掛けて、教室から出て行った。平助と千鶴が交わした約束とは、『今度のテストでクラスで5位以内に入ったらご褒美をあげる』というものだ。そのご褒美、というのもキスかハグである。

「絶対5位以内に入ってやる…!」


1週間後行われたテストの結果がそのまた1週間後に発表された。平助はドキドキと胸が高鳴り、変な汗まで出てきた。5位以内がご褒美ゲット、それ以下はご褒美はなし。思い切って結果が書いてある紙を見てみると、そこには『総合順位 4』の文字。

「や、やった!ち、千鶴!5位以内入った!」
「良かったね、平助君!毎日頑張ったもんね。」
「うあー…どうしよ。まじで嬉しい!!」

平助が興奮したようにそう言う。千鶴は笑顔で頷いた。しばらく興奮状態が続き、10分ほど経ってからその興奮はおさまった。落ち着いた平助は、約束のことを思い出し千鶴に聞く。

「約束覚えてる?」
「うん、覚えてるよ」
「じゃ、じゃあさ…。本当にご褒美くれる、の?」
「約束は守るよ。…平助君キスかハグ、どっちがいい?」

平助はニッと満面の笑みで、答えた。

「両方で!」


ご褒美はどちらがいいですか?



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