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▼ カカシとサクラ

》カカシ視点

「先生−!!どう?似合う??」

新調したばかりの洋服だろうか。白と桃色の夏らしい涼しげなレースのワンピースを身にまとったサクラが嬉しそうに駆け寄ってきて俺の前に来るとくるりと一回転して見せた。

「ああ、とっても可愛いよサクラ」
「ありがとう先生!」

満足気に頷くとサクラはもう一度くるりと回って見せ、そして微笑んだ。本当に可愛い。誰に見せる為にこんな可愛らしい格好をしているのか、少し想像すれば分かることだが。俺に見せるためだと嘘でも言って欲しい。俺以外の男に見せるためなんて、そんなこと考えたくもない。

「サクラは何着ても似合うんだなあ」
「なあに先生?そんなに褒めても何もあげないわよ?」
「別に何もいらないよ。サクラが俺の傍にいてくれればね」
「え?」

冗談交じりに言った言葉、きっとサクラは笑って流してしまうんだろうと思っていたのにサクラはその言葉を流してはくれなかった。それってどういう意味、なんて真っ赤な顔で聞かれてしまった。その表情こそ、どういう意味なんだと聞き返したい。

「…どういう意味だと思う?」

真っ赤な顔した年下の女の子にこんな意地悪どうかと思うが。サクラの口から聞きたい。

「サクラ、」
「わ、たし…」


ゆっくりと開かれた口から溢れた言葉に俺は心の底から安堵した。



君の口から溢れた言葉



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