》菅原視点

思っていること全て吐き出してしまえたら、どんなに楽だろう。

人を好きになること自体は初めてじゃない。だけど、彼女の一番近くにいたい、見ているだけなんて嫌だと思うほどに人を好きになったことは初めてだった。彼女の綺麗な瞳。思わず口づけしたくなる唇。全てが俺を虜にして、惹きつけて離さない。

「…ずるいよ清水は」
「何がずるいの？」

いつの間にか俺の後ろにいた清水が不思議そうに首を傾げてそう尋ねる。きっと何を言っても清水は俺のこの気持ちを分かってくれないだろう。
けれど、それならそれでいい。分かってくれないでいい。こんなこと考えてる俺なんてきっと清水は受け入れてくれないだろうから。

「ごめん、何でもないよ」

いつものように笑って誤魔化す弱虫な俺だけど、どうか嫌いにならないで。好きだよ、清水。


いっそのこと全てを吐き出して逃げ出したい

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実は両思いな菅潔ちゃん。中々思いを伝えられなくて悩んじゃうスガさん素敵だと思います。