ようこそ我が城へ


森の中のひときわ大きなお城…そう、遂にやってきましたハートの女王のお城
お城の門を無断でくぐると見覚えのある三人組の後ろ姿

「あ!!乱太郎♪」

見慣れた後ろ姿に大きく手を降りながら駆け寄ると

「伏木蔵、いらっしゃい」
「僕お腹ペコペコだよ」
「バイト代一律なんだからな!!」

三者三様の返事を返してくれたのはお馴染み一年は組の猪名寺乱太郎、福冨しんべヱ、摂津きり丸である

「ごめんね、あっちこっち行ってたら迷子になっちゃってて…それにしてもそんな格好で何してるの??」

そんな格好…というのも、現在三人の格好ははっきり言うと変態である
肩からヒモで前後にぶら下げられた膝丈までの段ボールにはトランプの数字、その中は褌のみという格好である

「伏木蔵は良いよね、普通の衣装で…」
「そうそう、僕達トランプ兵はみんなこの格好なんだよ」
「しかも手違いで咲いた白い薔薇を全部赤に塗り替えろっていうんだぜ」

そんな話をしていると、城の方から歩いてくる行列が見えた

「「「ヤバい!!女王様だ」」」

行列を見た三人は急いでその場で…土下寝をした

「なにそれ!!すっごいスリルー」

三人の格好に目を輝かせ同じように土下寝をした伏木蔵

「王さま、女王様のおな〜り〜」

その声と共にやって来た大勢のトランプ兵は伏木蔵達の前で進行を止めた
不思議に思った伏木蔵はそっと顔を上げトランプ兵を見る…すると、トランプ兵達はものすごい勢いできれいに左右に分かれその奥には



六年い組の潮江文次郎の姿が…



「ぶはっっっ!!」
「バカタレぃ、何を笑っているんだ鶴町!!」
「だっ…だって、その格好っプフッ!!」

文次郎を指差しながら更に笑い転げる伏木蔵…
それもそのはず、文次郎は王様が着るような真っ赤なファー付きのローブに冠を頭にかぶっているもののローブの下は褌一丁である

「バカタレぃ!!俺だって好きでこんな格好なんじゃねーよ」

顔を真っ赤にしながら捲し立てる文次郎

「大体、元はといえばあのバカ女王が!!」
「ほぅ、それは私のことか」
「ひぃぃ、せっ仙蔵お前、いつの間に」
「最初に女王様のおなりって言ってたじゃないか」
「いや、今のは言葉の過とゆうか…な」
「いやぁ〜、文次郎がそんなに首実検の実験台になりたがってるなんて知らなかったなぁ♪」
「嫌だー、離せェェェェェ!!」

こうして、キング基潮江文次郎は女王側近の兵士に連行されていった

「さてお前達、言いつけていた仕事がまだ終わってないようだがどういうことだ??」
「「「スッ…スミマセン」」」
「こやつらの首を跳ねよ!!…と言いたいところだが、いかんせんお子ちゃま向けしかも腐ってもN●Kなのでそうはいかん…よって、一週間厠掃除の刑に処す」
「「「えぇぇぇぇぇー」」」
「なんだ、文次郎と共に首実検をしたい奴がいるのか?」
「保健委員として、厠を回るのは当たり前だよね」
「便所には女神さんがいるらしいし、女装の腕前上がるかも」
「えっと、えぇっと、あー待ってよ二人ともぉ〜」

文次郎の二の舞だけは避けたいと三人は一目散に走り去ってしまったのだった

「さてと、やっと来たか鶴町」
「スミマセン、なんか迷子になっちゃってて」
「まぁいいさ、私を待たせたぶん遊びに付き合ってもらうがな」
「六年生の、しかも作法委員長の遊びって…すっごいスリルー♪」


今から起こることに胸をわくわくさせながら六年い組、立花仙蔵の後ろを追っていくのだった




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