「騙されたぁぁぁぁぁ」

長屋の一室から漏れた叫び声の主、二年い組川西左近は保健室備品の水を張った樽を覗き込んだ瞬間うなだれた
「「どーしたんですか??川西先輩」」
声のした方をみると同じ保健委員会の後輩、猪名寺乱太郎と鶴町伏木蔵が立っていた
「どーしたもこーしたも…ってお前らもかぁぁ」
後輩達の頭には三角が2つ、お尻からも細長いものがピョコピョコと二人の動きに合わせて揺れている
「あ!!僕は三毛猫なんですよ」
「僕は黒猫です!!耳と尻尾が生えるなんてすっごいスリルぅ〜」
キャッキャッとはしゃぐ後輩二人に呆れながらもこの状況になったことの原因人物を呼ぶ
「伊作先輩!!どういうことですか!!!?」
「…あれ??わかっちゃった??」
「わかっちゃった??じゃないですよ!!!南蛮の本に載ってたハーブ茶だとか言って何飲ませたんですか???見て下さい、三反田先輩なんて部屋の隅で縮こまっちゃってるじゃないですか」

ビシッという効果音付きで部屋の隅にいる三反田数馬先輩を指差す

「うん、数馬はスコティッシュホールドだね」
「そんなこと言ってるんじゃありません」
「三反田先輩の耳カワイイですぅ」
「このペタンとなってる耳も猫なんでしょうか??」
「あ!!川西先輩は何て言う猫なんですか??」
「ん?あぁ、左近のはロシアンブルーだよ」
「「へぇ」」
怒り心頭の左近を尻目にほのぼのと話す一年生


「素晴らしいニャンコ天国だねぇ」
突然割り込んできた第三者の声に一斉にそちらを見ると

「やっほ!!」
「あ!!!こなもんさーん」
当然のごとく飛びつく伏木蔵と、これまた当然のごとく抱き止める曲者こと雑渡昆奈門
「こらっ!不用意に抱きついてはいけません!!あんたも何ちゃっかり抱きしめてるんですか!!!」
「だって可愛いんだもん」
「36歳が¨だもん¨なんて使っても気持ち悪いだけですよ」
伊作に咎められ、珍しく数馬に毒を吐かれる昆奈門
「まぁ、何にしてもまた今回は素晴らしい事になってるね」
猫耳を見ながら呟く

「あっ!こなもんさぁん♪今日は猫猫デーなのでおさわり有料なんですよぉ、スッゴくスリルゥ〜」
「え!?お金取るの???」
「このお金は委員会の経費とします」
「そんなんならこんな事しなきても我が城からいくらでも…」
「雑渡さんそんな事言って良いんですか??僕たち遠慮なく貰っちゃいますよ」
「それで伏木蔵が手にはいるなら!!!」
「却下」

こうして雑渡昆奈門の夢は砕けた



なんてったってネコ日和



(なぜ猫なんですか??)
(2/22に書いたからだよ 笑)
((((えぇ!!!今日って3…))))
(それは言わないお約束)




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