「勘右衛門!バレーしようっ」
「…は、ぃ!?急に何ですか七松先輩!それに私は今から委員会の集まりが…」
「はははっ、細かいことは気にするな!行くぞ!」
「いや、ちょ、えぇえっ」
―――
「…って事があってさ。だから遅れました、ごめんなさい」
「ふむ。七松先輩に気に入られるとは、お前も大変だな」
「なんだよ鉢屋。他人事だと思って…」
「まあ他人事だしな。しかしあの人のいけどん精神には困ったものだ…」
「そうなんだよなー。細かいことは気にしないっ!な性格も、格好いいとは思うけど時と場合によるというか…」
「そうだな…」

「…でも、今日改めて思ったんだけど、なんかやっぱり憧れるんだよな…」
「…そうか?私にはわからんが」
「自分でもよくわからないんだけどさ、無意識に目で追っちゃう…みたいな。だけどおれ、七松先輩と話してると何故だか心臓痛くなるんだよ。やっぱ少し怖がってんのかも」

「勘…?それは怖がっているというより―――」
「へ?なに?」

「―――勘右衛門!!」
「え?七松先輩!?…どうしたんですか、バレーならつい先程終了したばっか……ぅわあっ!」

「鉢屋三郎、少しの間勘右衛門をかりるぞ」
「え?ぇ、ちょっと下ろしてくださ…」
「ああ、はい。いいですよ。煮るなり焼くなりどうぞお好きに」
「悪いな。じゃ!」

「…相当気に入られたみたいだな」
「いいのですか、鉢屋先輩。あんな強引な…」
「お、尾浜先輩は大丈夫でしょうか…?」

「おそらく大丈夫ではないだろうが、まぁ大丈夫だろう」
「「…?意味がわかりません…」」
「すぐにわかるさ。さあて、おやつを食べようか」
「いえ、お仕事をしましょう」
「…庄ちゃんたら相変わらず冷静ね…」

―――
「なっ、んなんですか先輩!一体どこへ…」
「ふたりきりになれる場所だ!………よし、ここでいいだろう。よいしょ」

「っわゎ!!…っと。もう!本当にどうしたんですか?」
「あぁ、気づいたのは最近なんだがな、今日のバレーで私は確信した!」
「へ?なんのことですか?話がみえな…」

「どうやら私は、お前に惚れているようだ」
「――…ッッえぇーっ?なん、ど…えええっ!?」

「落ち着け。私はお前を好いている、勘右衛門。お前は私の事をどう思う?」
「どっ……どう思うと聞かれましても…わから…」

「わからないという返事はなしだ!好きか嫌い、はっきりしろ!」

「は、はいっ!嫌いではありません!」
「ほぅ、ならばお前も私を好いているということだな?」
「す…すき…?ですが、私たちは男どうし…と、いうか七松先輩、顔が近いです…」
「細かいことは気にするな!」
――――ふちゅ。

「…??!むっ、ぐっ?うぅ――っ」

((ッッ、七松先輩!そこは気にしましょうよぉ!!))

―――おわり。


暴君さまと天然くん。


初!こへ勘です。ドラマCD聞いたらもうこへ勘しかでてこなくて書いちゃいました☆
いけどん小平太先輩の前だと勘ちゃんの天然も形無しですょねー。 以上!




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