プロローグ




私の母親は、偉大な能力者でした。

誰からも愛され、また、母自身も平等に仲間を愛していました。

小さい頃から、その姿を見て育ってきた私にとって
母は自慢の親でしたし、憧れでもありました。


そんな母は先日、急な病に倒れ
そのまま帰らぬ人となってしまいました。


私はその時から
『母さんのような能力者になりたい』
そう強く願うようになったのです。


どうすれば、偉大な能力者になれるのか。
どうすれば、皆から愛されるような人になれるのか。

幼いながらも考えた結論は、魔法能力を専門とする学校に通う事でした。

そうすれば、少なくとも知識はつくと思ったのです。


私はその学校に入学すべく、毎日必死に勉強をして
難しい古文書を読みあさりました。

そして、その甲斐あってか私は白詰学園に入学する事ができたのです。


ですが、舞い上がっていたのも束の間。

私は重大な事に気が付いてしまったのです。



神から個人に授かっている、魔法能力。

それが一体、自分のが何なのか
私は知らなかったのです。



一緒に試験を受けた子は、惜しくも不合格でしたが
ちゃんと自分が、何の能力を授かっているのかを知っていました。


私はその大きな不安を抱えながら、白詰学園の門をくぐったのです。






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