休日、部屋に籠りぎみの玲名をショッピングに連れて出た。嫌々だったにも関わらず意外と乗り気な玲名は、私に見合う服やメイク用品やアクセサリーを見繕ってくれた。こういういつもとは違う一面を見れる玲名が好きだ。
何ならということで玲名と私でお揃いのネックレスを買った。玲名のマリンブルーに対になるワインレッド。

「今日はありがとう。来る前は嫌な顔してたのに、そんな風に見えなかったけど」
「たまたま買いたい物があったからな。ところでこの後はどうするんだ?まだ時間はある」
「部屋で借りてきたDVD一緒に観ようよ。その前にお菓子買って帰ろう」

コンビニに寄ってポテトチップスや普段は余り食べない限定スイーツなどを買ってお日さま園に戻った。今日は男子が瞳子姉さんの買い物に付き合わされているため静かだ。女の子達も各々好きなことをして過ごしている。
大きな業務用冷蔵庫からタグの付いたジュースを取り出してお盆にグラスを2つ乗せて部屋に行く。玲名が荷物を置いてくると言って自室に向かった。私も足早に部屋入って、少し片付けをした。玲名は几帳面だから雑誌が床に置いてあることが許せないのだ。

「すまない、遅くなった」
「大丈夫大丈夫。さ、早く観ようよ。うるさい男子達が帰ってきちゃう」

リモコンの再生ボタンを押して始まる映画を、小話しながら観る。随分前に流行った映画なのだが今でも人気が高く、DVDを借りるのに半月程かかった。だからこの間偶然あって手にとって喜んだ。

「この映画の主人公ってね、ちょっと玲名に似てるかもって思ってたんだ」
「私に?」
「うん。一人で頑張っちゃうところとか、強気なところとか」
「そうか…。そう言えば、この主人公の友人はどことなくお前に似ているな」

その映画を気に入った理由は幅広い年代から高評価を得ていて気になった、ということもある。けれどやはりこの主人公と主人公の友人の関係が、どことなく私と玲名に似ていると感じた部分があったので借りてきたのだ。玲名も随分気に入ったようで、またこのDVDを観たいと言ってくれた。

互いに違う友人を持ちながらも、やはり一番はこの人と過ごす時間がいいと改めて思った。
翌日、玲名の首にお揃いで買ったネックレスが光っていて嬉しくなった。


マリンブルーの赤誠
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