そんなことより、




快適な睡眠を妨害する腹部の圧迫感。
重い。
何か乗ってる…?
あれ、待って。そうゆう状況よくテレビとかで見たことがある気がする。ええっと、なんだったっけ?あ、そうそう。ホラーだ。あと夕方のニュースでやってた痴漢。………って、え?どっちにしても危ないじゃん。どーしよ。ホラーに関しては私じゃなくても誰でも対処できないだろう。だって幽霊なんて実体ないし。だからと言って私が痴漢の対処が出来るわけではない。

悶々と考え込んでいると、私の頭の両脇に手をついてきた。見えないけど、多分そう。私は咄嗟にニュースで痴漢の被害の報道と一緒にこうゆう時の護身術をやっていたのを思い出した。えっと確か……

「えやっ!」

腰を少し浮かせて左足を相手の右足に引っ掛けてバランスを崩した所で左に回転。私と痴漢の立場が逆になった。ここで私はやっと目を開けた。

「…あれ?」
「なまえ、お前はいつからそんなに強くなったんだ?」
「こた、ろ」

いたたたた、と眉間に皺を寄せる小太郎

「何してんの…?」
「お前がいつまで経っても俺に会いに来ないから呼びに来たんだ」
「会う約束したっけ?」
「してない」
「じゃあ何で私があんたに朝から会いに行かなきゃならないのよ。しかも今日振替で休みなのにー」
「寝ぼけてるのか?今日は俺の誕生日だぞ」
「ああ、そっか。お誕生日おめでとう」
「うむ。そろそろ俺の上からどいてくれないか。銀時達が来るんだから##NAME1##も着替えなくてはだろう」

小太郎の上からどこうとしたら見慣れたものが小太郎の手の中にあることに気付いた。私は唖然とした。

「おい、どうしたんだ?」

私は小太郎の上からどく体勢をやめて小太郎の腹に座り直した。ぐえっとか言ってるけど気にしない。私は引き攣った笑みで質問した。



そんなことより、
なんであんたは私の下着持ってんの?



顔色を変えてわたわたし始める小太郎に私は悲鳴と平手打ちをあげた。
そのあと開かれた誕生日パーティーに赤くした頬をそのままで出席した小太郎が皆に馬鹿にされたのは、言うまでもない。





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