貴方は隻眼、



※病み気味

ねえ晋助。
私は貴方が戦争に行ってからずっと貴方が帰ってくるのを待っているけど、それって迷惑なのかしら。
でも貴方は言ったわよね?
待ってろ、って。
だから私は待ってるの。
何週間経っても帰ってくる気配さえ感じなかった時は、もしかして死んでしまったのでは、と不安になったわ。
でもそんな時貴方の手配書が回ってきたの。
私、凄く嬉しかったわ。

貴方は祭り好きで、よく顔を出しては問題を起こしているんでしょ?
祭りに行けば私も貴方に会えるのかもしれない、と思うことがよくあるけど私には無理な話よね。
だって私はこの部屋から出られないんだもの。
非情よね、こんなに私は貴方を想っているのに





貴方は隻眼、私は玉眼






私の目は二つとも役に立たないわ
貴方の片目がない写真を見た時に潰してしまったから。
本当は片方でよかったのだけど、もう貴方がいない世界なんか見たくなかったの
目が無ければ貴方の姿をずっと見続けることができるから。
ねぇ知ってる?
私たち、もう片方を潰せばお揃いなのよ
なんとしても潰しに行くわ
待ってて
すぐに行ってあげる
愛してるわ




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