TFHMブランカー×クロームドーム(女体化)
2015/05/27 22:46
酒を誘ったのは自分の方だ。だから酔ったクロームドームの後始末を任されるのは仕方ない。酒癖が相当悪いのかクロームドームは呂律の回らない浮ついた声で俺に絡んでくる。おかげで部屋に連れて来るのに苦労した。
ベッドにクロームドームを放り投げたが、彼女はケラケラ笑っている。
「おい、いい加減寝ろ」
「なんれふかぁ〜。僕はまだまだ飲めまふよぉ〜」
「……めんどくさい」
水を持ってこようと立ち上がるとクロームドームがいやいやと頭を振って抱きついてきた。
「いっちゃいやーれふ!やーれふ!」
「水を取ってくるだけだ」
「ぶらんか〜さぁん。ぎゅっとしてくらはい。ギュっして!」
「本格的にお前はめんどくさいな」
酔っぱらいの相手をするだけ時間の無駄と判断し、部屋を出ようとするとクロームドームがぐずりだした。今度は泣き上戸か。
「さみしいです…つらいです…くるしいです………ブランカーさんの所為で僕はグチャグチャなのに、僕を気にかけてくれて優しくしてくれるなんて…期待するじゃないですか」
「………。」
「なのに、こんな時では僕を放置するんですか?」
「………。」
はぁ、と溜息を吐く。
どの道このままクロームドームを放っておくことは出来ない。ベッドに上がり横になるとクロームドームの方から抱きついてきた。すると、今まで騒がしくしていたのが嘘のように静かになった。彼女の顔を伺うと恥ずかしそうに目を伏せていた。
「俺も酔ってるな…」
こんな生意気なひよこに興味を持ってしまったのも、女らしさを微塵も感じない色気がない癖に反応が可愛いなんて卑怯じゃないか。
決して君に届かないように、こっそり言うよ。これも(たとえこれが恋でも愛でも)君が大嫌いな陰口になるだろう。それでも君に届かないように、こっそり言うよ。
(だから惚れたんだ)
猛毒劇場
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