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伯父さんが取ってくれたホテルの部屋にあるのは何故かダブルベッドだった。え、なんで…?
まあ俺とるいだからこそ、ダブルでも問題は無いが。
「ちょっとツッコミどころ満載なんだけど。」
「空室ここしか無かったんじゃねえの?」
るいはそう言いながらベッドに腰掛け、両手を広げてきた。そんなるいにとりあえず飛び付いたけど、大阪観光と野球観戦で今日はもうクタクタだ。
「…眠い。」
「俺も。」
俺を抱き抱えた状態で、るいはバタンと背中からベッドに倒れ込んだ。
「明日に備えて今日はさっさと寝よっか。」
そう言って、チュッと触れるだけのキスをしてきたるい。さすがのるいも今日はもう疲れたようだ。
俺たちの関西旅行はまだ終わりじゃない。
明日は京都観光だ!
*
翌朝、るいが設定しておいてくれたアラームで目覚めてホテルの朝食を食べた。
朝から電車の時刻や京都への行き方を調べてくれているるい。至れり尽くせりだ。
「るい京都ではどこ行きたいんだった?」
「んー、修学旅行で行ってないとこかなぁ。」
「俺は清水寺も金閣寺も銀閣寺も1回行ったことあるからもういい。」
「あ!鴨川を散歩したい!」
「は?京都まで来て川で散歩?」
目をキラキラ輝かせて話するいに俺は少し理解に苦しんでいると、るいはチッチッチ、と指を振ってきた。るい可愛い。
「鴨川はデートスポットで、土手には等間隔でカップルが座ってるらしい。」
「は?意味不明なんだけど。何言ってんの?」
「行ってみたら分かる。」
またビリケンさんの時みたいに言うるいだが、その後言われた通り鴨川に行ってみると、確かに等間隔で人が座っている。
「なるほどな。」
納得しながら呟くと、ウキウキで「よし、俺と航も等間隔カップルになろう。」と土手に座り出したるい。
おちゃめか。可愛い。
「ちょっとだけな。」とるいが飽きるまで2人で並んで土手に座り、川や街の風景を眺めた。
まあこんなふうにほのぼのと過ごしてみる旅行も良いかもしれない。
その後は鴨川沿いをちょっとだけ歩いたり、八坂神社へ行ってみたり、新京極のお店を見たりして、数時間の京都観光を楽しんだ。
空が暗くなり始めた頃、バスに乗って京都駅に向かう。
京都タワーを背景に2人で記念写真を撮ってから、新幹線に乗って帰った。
大阪と京都観光したから次はどこ行こうか。って、まだ暫く旅行の予定は無いけど、るいと2人ならどこへ行っても楽しそうだ。
航とるいの関西旅行 おわり
2020.09.25〜12.11
拍手ありがとうございました!
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