陸はもっと触りたい [ 51/51 ]

放課後、学校からそのまま俺の部屋に来た想は、「ふぁあ〜」と大きな欠伸をした。


「ねみー。ベッド寝転がっていい?」

「うん、良いよ。」


ブレザーを脱ぎ捨てて、セーター姿で俺の部屋のベッドに寝転がった想が、その後すぐに目を閉じた。


……え、寝るの……?

せっかく2人きりになれたのに。

もっと話したい、触りたい、…キスも、したいのにな。…なんて思いながら想の顔を見ていると、パチ、と想の片目が開き、俺を見て無言で手招きをしてきた。


俺は飛び付くようにベッドに上がって想の側に行くと、想の片腕が俺の腰に伸びてきて、身体を引き寄せられる。


「ねむてーからちょっと仮眠。」


そう言ってまた目を閉じる想。

俺は、想の腕の中。
そろりと想の胸元に顔を寄せる。

…え、最高だな。
どうぞごゆっくり眠ってて。


スー、スー、とすぐに側から聞こえてきた寝息。

俺はこれでもかと言うほど、想の寝顔を見つめた。


起こさないようにもそっと体勢を変え、想の腰に手を添え、抱きつく。


あ〜っもうっ。すき、すき、すき。


腰、お腹、胸元、ゆっくり手を動かし、想に触れる。


暖かい想の体温が心地良くて、すごい幸せだ。


「ふふ。」


もっともっと触れたくて、想の胸元に顔をぐりぐりと押し付けていた時、「なにやってんの。」と想の声が聞こえ、その声の振動が俺の頬に伝わってきた。


「気になって全然寝れねーんだけど。」


えっまさかのずっと起きてた?

人の眠りを邪魔して身体を触りまくってたことにギクッとしながらも、俺は顔を上げずに無言でずっと抱きつき続ける。だってまだ、このままでいたい。


「おーい。寝たふり?ちんこ触ったろ。」

「ひッ…!!」


突然の想の言動に驚かされ、身体がピクリと飛び跳ねた。


向かい合った互いの身体が、股間部分だけやたら触れ合うようにお尻をグイッと押されて引き寄せられた。


「あ、勃ってる。」

「ぁッ!!!」


撫で撫でと俺のお尻を撫でながら、想は自身の股間をゆらゆらと揺らして俺の方に何度も繰り返し押し寄せてきた。


「想だって勃ってるじゃん!!!」


ゴリッと布越しにぶつかり合った股間に俺はハッとしてそう声を上げると、想はニッと口角を上げて笑った。


「雄ですからねぇ。」


…はぁ、だめだ。想なにしててもかっこいい…。

その恥ずかしげのかけらも無い感じとか、堂々とした態度なのがたまらなくかっこよくて、俺は想の腰に腕を回してまたギュッと力強く抱きつきに行った。


「俺ばっかり好きすぎる…。」

「いてててて、ちょ、苦しい!」

「……もっと想に触りたい。」

「触ってんだろ!今!」

「……ここも触ってみて良い?」


ちらりと想の表情を窺うように顔を上げて、想の股間にそっと触れながら問いかけると、想に無言で目を見つめ返された。

ドキドキしてしょうがなかった。
自分以外の人の、こんなところを、触ったことは勿論無い。


特に返事は無かったけど、俺は身体を起こして勝手に想の股間に触れ、パンツの中から取り出した想のモノを、にぎにぎと握った。

想は、ベッドに肘を突いて、片足を立てて俺の方を向いてくれる。


「やべ、陸の手ぞくっとした。」

「…わぁ、おっきくなった。」


上下に手を擦りながら想をチラ見すると、「はぁ」と息を漏らして俺の手元を見下ろしている。

なんか、やばい、俺の方がぞくぞくしてきた…。

俺の方が興奮してしまって、身体は勝手に動き、気付いた時にはチュッと口を寄せて亀頭に吸い付いていた。


「…うわ、すげぇ。」


想は目を細めて、気持ち良さそうにそんな声を漏らした。

俺は嬉しくなって、夢中でチョロチョロと舌先で擦る。


「…ハァ、」


必死で呼吸をしながら吸いついていたら、じゅるっと音がしてしゅっぱい味が口内に広がる。


「…く、ッ」


また俺は想の顔をチラ見すると、想は眉間に皺を寄せ、快感に耐えているようだった。


やばい、こんなの、もう俺の方がしんどい。

もじっと足を動かして、俺も耐えた。


「ぁ、…やばッ」


にぎにぎとさすりながら、ふぅっと息を吐いたあといっぱい吸い付いたら、先っぽからはドクドクとたくさん溢れ出た想の精液。


「ハァ…、ハァ…」と呼吸を繰り返している想を、俺はしっかりと盗み見した。


……俺のパンツの中は、絶対見られたくないくらいドロドロで、想がトイレに行った隙にこっそりパンツを穿きかえた。


想の感じてる顔は、思い出すだけで俺はなんかもう、いろいろと大変だ。


陸はもっと触りたい おわり


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