8.「いつか、こんな風に」
2016年水着祭り(完結)

〜それからしばらくして〜



セイレ
「いっくぞーー!! それっ!!」

ベリー
「わっ、わっ、ちょ、セイレ待って待っ、きゃああああー!!!!」

アメリ
「セイレ様、もう少しだけ加減しませんと……」

セイレ
「はは、悪い悪い。もう一回、今度は軽くやるから!」

ベリー
「も〜! 取りに行くの大変なんだからね〜!」

結苑
(みんな……スタイルが良くて綺麗……。あたしは…………)

レオン
「どーしたんデスか結苑ちゃん。君も混じってくればいいのに」

結苑
「ぐ、軍師! わ、私は運動が苦手で……」

レオン
「あれ(ビーチバレー)は勝ち負けじゃないデショ。適当に打っておけばいいんデスよ。ぼよーんって。ぼよよーんって。アッハハハ」

ロサ
「ほんっと無神経。結苑、そのセクハラ軍師放っておいていいからこっち手伝って」

結苑
「(セクハラ軍師……)は、はいっ」

レオン
「ロサちゃん最近俺に遠慮ないデスねえ」

ロサ
「いい年してふらふらしてるからですよ」

レイム
「息抜き楽しいッスね! リアンがこんなに綺麗になるなんて思ってなかったッス!」

弥一
「楽しいよなあ〜。俺もう今から長に斬られても悔いないかも……いや悔いある……あの中身を見るまでは……」

レイム
「弥一君はほんとアメリ姫が好きッスね」

弥一
「まあな!! ってかお前それ、上着暑くねえの? 脱げば?」

レイム
「え? ああ。これだけ運んだら、脱ぐッスよ!」

ライザー
「しっかしいいのかよ。俺らが遊んでて。リアンの民も、今日は入れないんじゃねーのか」

レオン
「いいんデスよ。表向きは水質検査も兼ねての調査デスから」

ライザー
「お前がそういう適当なことすんの珍しいよな」

レオン
「俺だって最近疲れてマシてね。終わらない書類、終わらないハンコ、終わらない報告書、終わらな」

ライザー
「…………分かったよ。分かったからちょっとあっちで冷たいもんでも飲んでろ」

ライザー
「まあ…………、あいつらが楽しそうで、良かったよな」

レオン
「デスね」




ヒル
「リリスティア陛下」

リリスティア
「何、ヒル…………――きゃああああ!!!!」

バッシャァァァァァン

リリスティア
「……っけほ! 何するの!」

ヒル
「楽しくなさそうだったからな」

リリスティア
「だからっていきなり水に投げ入れるのかお前は!」

ヒル
「…………意外にサイズぴったりなんだな、その水着」

リリスティア
「は? どういうこと?」

ヒル
「いや別に」

リリスティア
「ああ……ティバの中身が……」

ヒル
「新しいのを買ってきてやろうか?」

リリスティア
「いいの?」

ヒル
「ああ。ついでに何か食べるか?」

リリスティア
「……リュード、とか食べたい」

ヒル
「分かった」

リリスティア
「………………」

リリスティア
「待って、ヒル」

ヒル
「ん?」

リリスティア
「私も一緒に行く。何が売ってるか見たい」

ヒル
「…………。ああ、行こう」

リリスティア
「うん」






リリスティア
「ちょっと! 普通に歩いていくから!」

ヒル
「ははは、動くと危ないぞ」

リリスティア
「っ、手! 手が!! もっと別の場所! ねえちょっと!!」







レオン
(…………いつもこんな風に。君たちが、ただ本当に、普通に……)

セイレ
(笑っていれる世界に、してみせるさ)



終わり


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