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「ユウジってまだサンタさん信じとるの?」
「はぁ?」
突然の質問に間抜けな顔をしてこちらを見るユウジ。
「いや、小春ちゃんから聞いたんやけど…本当に信じてるんかなーと思てな」
今時の中学3年生が、サンタさんなんて信じとるわけないやん……
ユウジがサンタさん信じとるとか、ウケ狙いに言っとるだけやろ。
まぁそんなユウジも可愛えぇけどな!
とか考えとったうちの脳内に響いたユウジの真剣な声。
「何アホ抜かしとるん!サンタさんいるに決まっとるやろ。毎年プレゼント届けてくれるやんけ!!」
「マジで言っとんの?ユウジがサンタってウケるわー」
マジでサンタさん信じとったユウジの真剣な顔に、思わず笑いが込み上げた。
大笑いのうちに対してユウジは「笑うなー、こっちは真剣なんやで!」と言ってくる。
「俺な、今年はサンタにな、手紙でクリスマスプレゼントに小春下さいってお願いしててん!」
キラキラとした瞳で見つめてくるが、痛いぞユウジ!
可愛えぇ顔して見つめてきても痛いぞ!
ってか小春とか絶対無理やん。
サンタさんも今頃困り果ててるやろな……
「小春が入るサイズのでっかい靴下も用意しててん。ちゃんとツリーにかけてきたんやで!」
ユウジは自慢気に話をしているが、全くもってただの痛い子やん。
「あぁ、はいはい良かったやん」
もううちは何も言えへん。
ここまで熱弁されたら何も言えへんわ。
「早くクリスマスにならへんかな………あっ、小春やん!小春ぅー」
「もぉー、ユウジ待ってよ!まだ話……」
うちなんか無視で、小春ちゃんを見つけたユウジは一目散に小春ちゃんの元へと行ってしもうた。
「本当に小春ちゃん大好きなんだから、ユウジは」
でっかい靴下用意して
(「でもそろそろ、ユウジの事が大好きなうちの気持ちにも気付かんかな」
「おん、今何か言いよったか?」
「……なっ何でもないわ!」
「そーかそーか、そんならええんやけど。それよりな小春!」
うちの恋が実るっちゅう事は、小春ちゃんがおる限りなさそうや。)