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女体化注意!
(女体化っていっても言葉だけなんで、苦手な方も大丈夫かと思います。多分^^;)
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毎日、毎日、暑すぎる。
こんなに暑いから、
熱すぎて
脳が狂ったんだ。
全ては、暑さのせい。
秋。
そう呼ばれる季節が、あと数日でやってくる。いや、9月はまだ夏かもしれないけど。そんなことはどうでもいいか。
9月といえば、体育祭。
各学年、各クラス、各色が競い合っている。
特に、みんなが力を入れているのは応援。
体育祭や、文化祭のときは風紀が乱れるから困る。
そんなに咬み殺されたいの?って言いたくなるくらい。
今だって…
「獄寺隼人。君、何回言えばその服装直すの?」
「うっせーよ。あちーんだからしょうがねえだろうが」
「だからって君の服装は年がら年中、露出が多すぎるんだよ」
今、この目の前にいる女は、体操服を着用せずに、胸元がガッツリ開いたキャミソールを着ている。
同じ女の僕でも目のやり場に困るんだから、男子連中はきっともっと困ってるだろう。そう思って、沢田の方を見たが、沢田はあまり気にしていないみたいだ。
…見慣れてるってことか。
それに反して、山本は普段の気さくな笑顔も振りまかずに、恥ずかしそうに目を逸らしている。
「…いい加減にしないと咬み殺すよ?ただでさえ、こんな群れてるのに…腹が立つ」
「なんだよ?喧嘩なら買ってやるぜ?」
「余裕なんだね…じゃあ、もうそんなこと言えなくなるまで咬み殺してあげるよ」
「女子が、そんな物騒なもん持つなって。話し合おーぜ?」
山本が仲介として、間に入ってきたが、それは僕にとって苛立ちを増幅させるものでしかない。
ああ、咬み殺したい…
「僕に指図するな」
ビュッと、トンファーを山本へ振りかざす。
それを軽々しくかわして(そのこともかなりムカついた)逃げようとする彼を追い掛けた。
獄寺のことなんて頭から無くなっていた。
追い掛けて、追い掛けて、たどり着いたのは資料室だった。
こんなとこに隠れて…あいつ、絶対に咬み殺す。
ガラ、とドアを開ける。
一歩足を踏み入れると急に右手を引っ張られ、右に倒れてしまった。
「っ…山本武…君、いい加減にしなよ…」
「ははっ、まあ、そんな怒んなって」
僕の手を引っ張ったのは予想どおり、山本で。
いつも通りの笑顔が目の前にある。
ただ一つ、いつも通りじゃないのはこの状況。
今、僕は山本の足と足の間に挟まれていてかなり密着した体勢になっている。後ろは戸棚があるから身動きが取れずにいた。
「じゃあ、僕の怒りが静まるまで殴られてくれるわけ?」
「それは嫌だなー」
「そう。じゃあ殴ってあげるよ」
「会話のキャッチボールおかしくねえ!?」
「うるさい」
うるさいんだよ。
こんな近くで喋らないで。
変に胸が高鳴るから。
目の前のこいつに。
急に、山本は黙り込んだ。
「どうしたの、殴ってもいいってこと?」
「ちげえよ……ありがとな」
僕はその言葉にきょとんとした。
だけど、すぐに言ってる意味が分かった。
きっと"獄寺とツナのいるところから遠ざけてくれてありがとう"と言いたいんだと思う。
…こいつは獄寺が好きだから。今、付き合ってる2人を見て辛いんだと思う。
僕の気持ちも知らないで、自分だけが辛いと思ってるんだ。
「別に…僕はいつも通りにしてただけだし」
「ふ、そうだなっ」
暑い
山本と触れているところが
熱い、熱い
苛々する
何だか気恥ずかしくなって、下を向いた。
でも恥ずかしくても山本の側に居たくて、自分からは離れたくなかった。
「雲雀…」
「なに、」
顔を上げると、山本の手が僕の頬触れた。
そして、顔が近づく。
「キス…していいか?」
「は、ぅんっ!?」
唇と唇がくっついていて、山本の熱い舌が僕の唇を左右に行き来する。
「っ、…んっ」
唇が熱い。
口内に舌が入りそうになるけど、その寸前で舌は僕の唇を這いずる。
顔が離れて、目の前の山本の顔を見ると、泣きそうな顔をしていた。
「っはぁ…はあ」
不意な出来事だったから、息が上がってしまった。
山本は僕の顔を見ずに、立ち上がった。
そしてドアへと向かう。
「…好きじゃない奴とのキスは心、満たされないよな」
そう言って、資料室から山本は去った。
僕は何が何だか分からず、ただぼーっとしていた。
好きじゃない奴とのキスは
心 満たされないよな
好きじゃない奴との
キスは満たされない
好き
好き
じゃない奴
聞きたかった言葉は
聞きたくなかった言葉と共に
響いた
あの子になれたら、どれだけいいだろう。
どうして僕じゃダメなんだろう。
どうして、あの子のことが好きなアイツを好きになったんだろう。
「っ…っく、うぅっ」
ぽたり ぽたり
流れる涙も
火照った体も
醜い気持ちも
全て暑さのせい。
END
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もっちゃん最低だ\(^O^)/自分からキスしといてww
ごめんなさいw
片思いしてて嫉妬ばっかする雲雀さんが書きたかったんです!