「きょ・う・や!」
「今忙しいからかまってる暇ないよ」
「そ…そんな…」
「うざい」
こんな扱いを受けている僕ですが、一応恭弥とは恋人なんです。
けど最近、
「愛が感じられない…」
「は?」
「恭弥!僕達は付き合っているんでしょう?」
「そうなんじゃない?」
「それなのに…恭弥は冷たすぎではありませんか?」
「そう?」
「ッ…もういいです」
「骸?」
「今日は帰ります…」
「ちょっと…」
バタンッ!
「骸…」
〜骸side〜
「恭弥なんて…ッ…」
付き合い始めた時は、もっと優しかったんです…なのに、最近は僕なんてどうでもいいような感じじで、
「恭弥はもぅ僕の事、好きじゃないのでしょうか…」
もしもそうだったら、どうしましょう…
「恭弥は、好きな人でも出来たのでしょうか…」
もしもそうだったら、僕は諦めるしかないのでしょうか…?
「恭弥、僕はこんなに貴方が好きなのに…」
―こんなにも愛しているのに…―
〜雲雀side〜
骸…行っちゃった…
「どうして僕は素直じゃないんだろう…」
本当は、毎日骸が会いに来てくれるのが嬉しくてたまらない。
だけど、僕は素直に嬉しいと言えない。
『好き』、この一言が言えたらどんなに楽か…
「こんなに好きなのに…」
骸、僕が冷たくしたから、他の女の子の所に行っちゃうんじゃないのかな…
「そんなの、やだ…」
骸が僕以外の人と…
そんな事を想像してたら涙が溢れてきた。
「決めた…」
―この気持ち、伝えよう―
ドアを開こうとした、その時だった…
バンッ!
「恭…弥…はぁ…はっ…」
「骸…息切れしてる…」
「やっぱり…このままでは、帰れなくて…走って戻って…来ました…」
「…?」
「もし恭弥に好きな人が出来ても、僕は…諦めませんから」
「…?どういう意味…」
「いや…だから、もし恭弥に…「僕は!」
「僕は…骸が…骸が好きなんだけど」
「!」
「だから…だから、他の女の子の所になんて…行かないでよ…」
「恭弥…」
「好きなんだ…ずっと言えなかったけど、大好きなんだ…むく…」
言いかけた瞬間、僕の言葉は、骸の唇によって、遮られた。
「ん…ふ…骸…///」
「良かったです…恭弥がそんなに僕の事、想っててくれてたなんて…」
「………」
「僕は恭弥以外の人の所には行きません、絶対に」
「本当に…?」
「はい、僕はもう恭弥の虜なんです…一生離しません」
「うん」
「これからは、もっとイチャイチャしたいです」
「うん」
「もっと一緒にいたいです」
「うん…僕も」
「恭弥、愛してます、心から」
「僕もだょ」
―こうして2人の想いは繋がった―