「ねえ、獄寺くん。」
「なんでしょうか?」
「俺に好きって言って」
「………はい?」
Do not like it,love it
今日は日曜日で、
しかも天気は良好な晴天。
家でのんびりしようと思っていた。
日曜日で、かったりー学校もないから俺は、お昼頃まで布団に入っていた。
冬だから温かい布団から出たくなかったから今日が休みで良かったーって思っていた。
1時頃まで布団に入ってボーっとしていると
ピンポーンという愉快な音が部屋中に響いた。
「ったく…誰だよ……」
布団から身体を出してインターホンを見ると、そこに居たのは十代目だった。
「十代目!?どうされたんですかっ!?」
『獄寺くん?遊ぼうと思って来たんだけど…』
「あっ、今ドア開けますっ」
そして、十代目を家にお入れして暫くお茶を飲んでいた。
そして、話は冒頭に戻る。
「え、あの。何で…いきなりそんなことを?」
「何か…獄寺くんの口から好きって言ってほしくなってさ」
「…っ///」
どうして十代目は、そんなことを恥ずかしがらず言えるんだろう…//
聞いてるこっちが恥ずかしくなってくる…
「ねえ…言ってくれないの?」
「っ…//」
十代目がお望みになってるんだぞ!?
言えっ!
言えっっ!
「っ、す…す、」
「す?」
「っ…、…////」
だあーー!!!!//
言えねえ!!!!!
いくら十代目のお望みでも、こんな恥ずかしいこと言えねえっ!!
「い、言わなくても分かってますでしょうっ?//」
「でも、言ってほしい」
そんな凛とした顔で見つめないでください…
そんな芯の通った声を出さないでください…
本当に、
ヤバいくらい心臓が激しく上下するんです、
それと同じように涙まで溢れそうになるんです
「言って…くれないの?」
「っ、」
そんな責めるような目で見ないでください…っ
マジで泣きそうになるんです。
嗚呼、涙腺が緩み始めた。
世界が不透明な海に沈んでいく……
「ふ、っひく…」
ひとつ、ふたつ、と涙がこぼれ落ちる。
それを拭えない拳を、ギュッと握り締めた。
そんな自分が情けなくて余計に涙がこぼれる。
「っ、獄寺くん!?」
「すみ、ませっ…っく、」
十代目は、いきなり泣き出した俺を心配して、俺の向かい側から隣りにへと移動してくれていた。
「ごめん、獄寺くん。我が儘だったよね。ごめん」
「十、代目は…悪くないっです…ッ」
グス、グス、と鼻をぐずりながら話す。
十代目は少し、悲しそうな顔をしていた。
「獄寺くんが俺のことを好きだって想ってくれてるのは分かってるよ。でも、それを言ってほしいんだ。ちゃんと獄寺くんの口から聞きたいんだ。それって大したことじゃないかもしれないけど、俺にとっては、すごく大切なことだからさ」
「ーーー…」
「ごめんね、無理しなくていいから。」
「っ好きです、大好きですッ、っひぐ、俺、十代目のこと…すっごく大好きですッッ」
「っ、/////////」
俺が好きだと言うと十代目は顔をトマトのように真っ赤にされた。
「十、代目ぇ?」
「っ!///(何、何その顔っ!涙で潤んだ瞳、好きって言って恥ずかしいのか紅潮した頬、その語尾をのばした声…)」
好きって言ってほしい願望はおさまったけれど変わりに生まれたのは欲望。
……さて、生まれたばかりのこの欲望は、どうしようか…?
〜END〜