最近、不満に思う事があります…
僕の恋人である、恭弥が構ってくれません…
何故でしょう…?
僕に魅力が足りないのでしょうか…
「骸?どうしたの」
「あ…いえ、何でもありません」
「ふ〜ん…」
意味ありげにこっちを見てくる恭弥。
「なんですか?」
「骸はさ、僕の…」
「委員長〜!」
バァンッ!
「草壁…君、どういうつもり?」
「す、すいませんっ!しかし、」
「言い訳はナシだよ」
「恭弥」
「何?骸」
「今日のところはこれで失礼します」
「骸?」
「では、」
「ちょっと…」
骸は窓からヒラリと飛び下りると、すぐに姿を消してしまった。
――――…
「………はぁ」
僕と恭弥が付き合ってから1ヵ月。
キスどまりで、いまだ何の進展もありません…
恭弥は僕が欲しくないのでしょうか?
好きなら僕が欲しいのではないのですか?
だけど、恭弥が手を出してくる気配はありませんし…
「骸」
「!恭弥…何してるんですか、こんな所で」
「見たら分かるでしょ…骸を追って来たんだけど、」
「何故ですか?」
「何か、思い詰めてるみたいだったから」
「………」
「骸?…最近、口数少ないよね…なにかあったの」
「…それは…」
言ったほうが、いいのでしょうか…
しかし、…
ギュッ
「!」
「何かあったんなら言ってよ…」
「あ…」
「ほら、」
「恭弥は…僕が…」
「僕が?」
「………」
「骸」
「僕が欲しくないのですか?」
「は…?」
「付き合ってから1ヵ月経ちましたが、恭弥は僕に手を出してきません…」
「…」
「僕に魅力が足りないのですか…?」
「…骸を、大切にしたいんだよ」
「え?」
「骸を大切にしたいから、でも…ひとつ言っとくよ…」
「なんですか…?」
「僕は骸が欲しい…」
「!」
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「骸知らないでしょ…僕がいつも必死に衝動をおさえてる事…」
「そう…なんですか?」
「なのに、いつもいつも抱き付いてきたり…」
「う…」
「大変なんだからね…」
「もう我慢しないでいいですよ…///」
「本当に?」
「はい///」
「覚悟…できてるんだね?」
「はい…大丈夫です」
「じゃあこれからは遠慮も我慢もしないから」
そう言って恭弥は僕を抱え、応接室に戻り、一晩中僕を解放してくれませんでした。
『我慢しなくていい』
なんて…
何故言ってしまったのでしょうか?
「骸、今更後悔したって遅いよ…?」
「…分かってますよ…///」
〜END〜