破面編後設定

・市丸ギンが小さくなってるよ!
・市丸ギンが記憶ないよ!
・平子がギンの隊長やってるよ!
・唐突に始まるよ!
・なんかもう市丸ギンに夢見てるよ!
・前のお話の少し後くらいを想像してね!

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肌を突き刺す様な殺気がふくらみ、風船が弾ける様に凄まじい霊圧が小さな体から吹き出した。抑えられることのないそれが敵味方関係なく全ての存在に襲いかかる。
圧倒的なそれに力の弱い虚は霊視を維持し続けることができずに消し飛び、席官未満の死神は昏倒。副隊長は意識が薄れ膝が砕けて、隊長達でさえあまりの霊圧に視界がぶれて体勢を崩した。
平子真子は唖然と視線の先にいる子供を見上げた。
ありえない。
こんなことは絶対にーー…ありえない。はず、だというのに。
霊圧の中心にいる子供ーー元三番隊隊長であった市丸ギンは、本来なら成人した男性の姿をしていた。
それがなぜあの様な子供の姿をしているのかと言うと、それは先の藍染惣右介との戦いで負った傷が原因であった。
旅禍の少年ーー黒崎一護が藍染との決戦で遠くに行ったあの後、虚園から駆け付けた四番隊隊長卯の花と井上織姫によって間一髪一命を取り留めたかにみえた市丸ギンは、しかし体も、そして魂魄さえ深く傷ついていた。
ーーあの、井上織姫でさえも治せないほどに、それほどまでに傷は深かったのだ。
記憶と霊圧の大半を代償に(それでさえも実力は桁外れだった)今の姿でこの世に存在を保つことができたのはひとえに技術開発部と卯の花のおかげであろう。
そう、霊圧の大半を封じ込めたのだ。あの小さな体に。
ずん、と霊圧が増す。
知らぬうちに平子の頬に汗が伝った。

「ーー…シャレにならんで、ギンっ!!」

遠目に見える子供。刀を握る小さな手からは血の気が失せてその体は何かに耐える様に震えていた。
明らかに器が霊圧に耐え切れていない。
誰も動けずに、声も発することができないそこで。小さな子供は薄い唇を歪めた。

ーーーーーーーーー

市丸ギンには確信があった。
震える手で、血が滲むほど力を込めて斬魄刀を握り締め。
市丸ギンは、口を開く。

「ーー…卍解 神死ノ槍」

己の知らない、己の斬魄刀の名前を呼ぶために。

ーーーーーーーーーー

ふわりと今まで身体にのしかかっていた霊圧が、一瞬で消えた。え、と誰かが声を上げて、その子供を見上げる。
次の瞬間。白銀の光が空を切り裂いた。

「ッ、ギン!!」

平子が叫んだ。
これは卍解だ。この頃の子供が使うことができないはずの、市丸ギンの卍解。
圧縮された霊圧が瞬時に無限の如くのびる刃に変わる。
駄目だ、耐えられない。これほどの霊圧にあの小さな身体で耐えられるはずがない。

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この後ギンちゃんが倒れちゃったり平子が隊長やってたりと考えた…
あれだよね、対一護の時に手加減してたなら実際はめっちゃ強いよね!藍染にすら油断させてたとはいえざくっ!とやれたんだからね!



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