Garden


無題


参加者


GM.篠崎
PL.シルフ/鷺ノ宮櫂
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GM:では、これからインスタントシナリオ「無題」をはじめますよん
GM:よろしくね
櫂:よろしくお願いしますー!!
GM:さて、いつも通りの日常の中。そう何の変哲もないある日の事。
探索者は自室の、いやまたどこか別の部屋の、何にせよ、「扉」をいずれ開くこととなるだろう。
GM:けれど、その先にあるはずの見慣れた景色は無く。
視界に入ったのは、その先にたたずんでいたのは、大きなカンバスに筆を走らせる少女だった。
GM:【Joy&Pain】
GM:扉の勝手に閉まる音、気づけば君は一歩足を踏み入れ、その少女に惹きこまれるように部屋に立ち入ってしまっていた。
GM:開いた窓から吹き抜ける風はカーテンを揺らし、見える枝には小さなつぼみがついている。春がもう近いのかもしれない。
GM:少女は君に気づかず、筆を走らせている
櫂:「・・・」目をぱちくり。思わず閉じた扉を振り返る。
櫂:それからくすり、笑みをこぼして、くるりと周囲を見回す。
GM:扉のノブは壊れかけていて、開けたら最後取れてしまいそうだ。
GM:壁には沢山のカンバスが重ねて立てかけてあり、床には絵の具が転がっている。どうやらここはアトリエのようだ。
GM:一際目を惹くものはまさに今少女が描いている作品、そのカンバスに描かれていたのは、思わずため息をついてしまうほどに完成された「絵画」。
花に包まれるように眠っている、表情の未だ書かれていない人物の絵。
櫂:再び目をぱちくり。へえ・・・。綺麗なものは好きだ。
櫂:「・・・すみません、お嬢さん」ひっそり、囁くように、彼女を驚かせてしまわないように、そっと柔らかな声で話しかけます。
カンバスに向かう少女:「……わっ、」柔らかな声色で話しかけても、少女にとっては予想外だったようだ。瞬きをして振り向きます。
櫂:その様子にくすくす笑いますね。「すみません、驚かせてしまいましたね」
カンバスに向かう少女:「いや、…驚いてない、と言ったら嘘になるか。…そうだね、驚いたよ」とつられて少女も微笑みます
櫂:「申し訳ありません」ほ、としたような表情。「いつもここで絵を?」
カンバスに向かう少女:「…うん、そう。絵を描いてる」少女は視線をカンバスに落とす。けれど、その声色、表情は悲しそうに見えました。
櫂:「そう、ですか。お好きなんですね。・・・どうしましたか?」
カンバスに向かう少女:「ん、いや…最近は、どうも筆を握ることが怖くて、……よく分からないんだ、何を描きたかったんだろう、と考えてしまう」先ほど塗ったばかりの赤い花の部分を指でなぞります。勿論乾いていないためにカンバスに滲んでいく。
GM:そして君は気づきます。この部屋にある絵は全て未完成のままであると。
GM:壁に立てかけてあるカンバスは重ねられており、前に置かれている絵は先ほどのように耽美的な絵画だ。
しかし、奥には、枠がひしゃげていたり、穴が開いているカンバスもある。
櫂:目を、ぱちぱちとしばたかせる。「・・・随分と悩んでいらっしゃるようだ」奥にあるカンバスを見つつ
櫂:「なにを、求めて描いていたのですか?」
カンバスに向かう少女:「最初は…ただ褒めてくれるのが嬉しくて。何も考えてなかった…けど、……いつからだろう、自分の事とか、自分の思う本当の事を表現したくなって」
「大人たちはそれが嫌だったみたいなんだ」一緒に奥にあるカンバスを見ます。視線の先には、周りの耽美的な絵とは違った枠のひしゃげた作品があります。
櫂:「嫌だから、諦めてしまった?」
櫂:枠のひしゃげた作品たちを、目を細めて眺める。その口角は緩やかな曲線を描いたまま。
カンバスに向かう少女:「………ああ。…でも、もうどっちを描いたらいいかわからないんだ。世間に美しいと言われるものを描くと息が詰まって動けやしない……」表情や声色で、彼女自身が絵を壊したわけではないのだと気付くかもしれない。
櫂:「へえ・・・ならば、美しさの中に、貴方の秘密を隠すというのはどうでしょう」櫂は彼女に微笑みを向けます。
カンバスに向かう少女:「秘密を?」
櫂:「傍目には、ただの美しい絵。でもそのなかに、こっそりと、貴方の心を表す何かを潜ませるんです。
背景にでも、そう、それこそ、最初にあなたの描きたいものを描いて、その上から隠すように、塗り隠すように、
美しいものを付け足してしまえばいい」
櫂:「はは、なんて。どうです?」くす
カンバスに向かう少女:「……塗り隠す、か…なんだか、君もそうだったりするの?」ふふ、と冗談めいて笑いかけます。きっと、本心ではなく、君の容姿が美しいと言いたかっただけかもしれない。
「面白いことを言うね、胸がスッとするような言葉をくれる人だ」少女は一度席を立ち、もう一つの椅子を持ってきます。そして腰掛けるように促しますね
「君の話をもっと聞きたくなったよ」
櫂:「僕ですか? はは、僕に隠すようなことなんてありませんよ」素直に座りましょう。
櫂:「僕の話、か・・・ううん、困ったな。あまり面白い話を知らないんですよ。・・・つまらない男なんです」くす
カンバスに向かう少女:「つまらない、なんてのはきっと自分に言うものじゃないよ」少女も腰かけて、スケッチブックを開きます。そして鉛筆を走らせながら問いかけますね。
「君の事をもっと知りたくなった、の方が近かったかな。…ねえ、君ってあまり人に興味はない?」
櫂:「人に? ううん・・・どうなんでしょう。人が織りなす営みや行動を見るのはとても好きですよ」
カンバスに向かう少女:「遠くから見てるって感じだね、読み手と登場人物みたいだ」 「何だか君は…、ううん、何でもない」
「好き、か。じゃあ逆に、嫌いなものってあったりするの?」
櫂:「?」少女の言葉に首を傾げつつも、ううん、とまた唸ります。「嫌いなもの・・・それも難しいなあ」
櫂:「ああ、でも、そうですね、初対面でぐいぐいパーソナルスペースを犯されるのはちょっと苦手かも」あはは、と苦笑い
カンバスに向かう少女:「パーソナル?」首をかしげます 「距離のことかな…ごめんね、勉強は苦手で」少女は頷いて、君の目を見てまた鉛筆を走らせる。
「少し、質問を変えてみようか。もっと深い本当の事が知りたいから。…ねえ。君の思う"自由"ってなんだろう?」
櫂:「自由・・・そうですね・・・・・・空を飛ぶ、鳥のような。
しがらみがあろうとなかろうと、自分の世界のなかで、自分のやりたいことをやれることが自由だと思いますよ」
櫂:「たとえ枷に繋がれていても、心震える歓喜を自分の手で起こせるのであれば、僕は自由だと思うんです」
カンバスに向かう少女:「悲しいことを言うね。けれど、詩人みたいだ。その人が自由だと思ったら……そうだよね、井の中の蛙だって、そこが池だと信じれたのなら…彼にとって紛れもなく池なのだと、同じこと」
少女はスケッチブックを閉じ、新しいカンバスに絵の具を広げていく。
「君は、君自身を自由だと思う?」
櫂:「悲しい、ですか・・・」不思議そうな顔「そうですね、僕は、それなりに自由だとは思いますよ」
カンバスに向かう少女:「…そう、良かった」母親を重ねる笑顔で、少女は微笑みます。
「今が自由なら、…そうだな、これから先の話をしようか。君は夢はある?些細なことでも、何でもいいよ」
櫂:その微笑みを見て、ひとつまばたきをした後、ふわり、柔らかい微笑みを返します。
「夢かぁー・・・うーん・・・取り敢えず、今夜美味しい晩御飯を食べることが夢ですね」
櫂:微笑みはすぐさまいたずらっぽい笑みへと変化しました。
カンバスに向かう少女:「はは、やっぱりどこか隠されてるように思えちゃうな でもね、そんなところもどこか歪に見えて好きだよ」少女は君とカンバスを交互に見やり、絵を描き始める。
「君の話は他愛もなくて、日常的だね 羨ましいな。…信頼している人とか、いるんでしょう?」
櫂:「えぇっ、そうですか!? まいったな・・・そんなつもりじゃないんだけれど」
「ええ、そうですね。いますよ、何人か。とても信頼してます。」
カンバスに向かう少女:「疑っているわけじゃないんだ、ただ君を見てそう思っただけ。…最初に秘密ごとの話をしたからだろうけど」ふふっと笑いかけます
「信じることって、難しくないかな?」
櫂:「なるほど」こちらもくすり。
櫂:「え、そうですか? ああ・・・でも確かに、そうですね、簡単なことじゃないかもしれません。
でも僕にはたまたま、僕が信じられるだけの一面を持っている人がいたから、こうやって信じることができていますし、
あ、そう考えると、僕ってとても幸運なのかもしれませんね」
カンバスに向かう少女:「信じれるだけの一面、か」
「自由で、幸福で……なんだかとても眩しく見えるよ、君のそんなところに、引っ張られている人もきっと居るのだろうね」目を閉じて、思い浮かべるようにしています。
「…例えば、悲しかったこととかは無いのかな」
櫂:「うーん・・・」考え込む。
櫂:「悲しかったこと・・・ううん・・・思い当たらないな。すみません」すまなさそうに眉を下げます。
カンバスに向かう少女:「いいや。無いならそれが一番いいんだよ」また、母親を重ねる微笑みを向けます。
「……君に聞いたら、何でもたとえ話になってしまいそうで…、どうも口下手でごめんね。君はさ、例えば置いて行かれるのと、置いて行くの、どちらが悲しいことだと思う?」
櫂:「ふふ、よかった」にこり。
「いいえ、いいんですよ。お話、とても楽しいですから。・・・その二つだと・・・そうだなあ」
櫂:「・・・置いて行かれることかな?」
カンバスに向かう少女:「それは、どうして?」
櫂:「ううん、どうしてって・・・置いて行かれるのは、寂しいでしょう?」
カンバスに向かう少女:「…うん。寂しいね、忘れて去られてしまったみたいで、何だか経験があるような答え方だったから つい聞いてしまったよ」
櫂:「あはは、ご心配ありがとうございます。幸か不幸か、そんな体験をした記憶はないですよ。ご安心ください」くすくす
カンバスに向かう少女:「なら、そのまま。君が少しでも、悲しい思いをしないといいな」
気付けば、彼女が描いていたカンバスには作品が完成に近づきつつあった。
「……そうだな、あたしから聞きたいことは最後にもう一つ。…信じていること、ってある?」
櫂:「・・・うーん」
櫂:「・・・・・・そうだなあ」
櫂:「・・・結果は結果としてただそこに横たわる、ということぐらいかな」
カンバスに向かう少女:「結果を信じてる、ってことか………こんなにたくさん話したのに、まだ君の本当の部分がまるで見えた気がしないや」 「けど――、完成させたいな」少女は頬をぬぐって、また筆を動かし始めます。
櫂:「あはは、すみません。でも人なんて、きっとそんなものですよ」
カンバスに向かう少女:「ああ、君が思うならそうなんだろうね」どうやら作品もひと段落付いたようだった。
花が背中に咲く表情の見えない青年と、水面に揺らぐような空。例えるならシュールレアリズムの様な作品。
彼女らしい風刺的な絵に、どこか儚さと、脳裏に焼き付く美しさを覚える。青年の視線の先の風景は、未だ描かれていない。迷っているようにも見えた。
カンバスに向かう少女:「……ねえ、お願いがあるんだ」
櫂:ああ、綺麗な絵だ。「・・・なんでしょう」
カンバスに向かう少女:「もし、この絵が完成したら受け取ってくれないか」
櫂:「え」目をぱちくり。「そんな、もったいないですよ、僕なんかに」
櫂:「この綺麗な絵なら、貴女の周りの大人たちだって、きっと納得し、褒めてくれるのと思いますし」
カンバスに向かう少女:「……いいや、だって…君を見て描いたんだもの 世に残すより、君に持っていてほしくて」
櫂:「そんな・・・」困惑した表情。「・・・でも、僕、芸術を解するセンスが壊滅的で・・・絵が泣いてしまいますよ」
櫂:「そうだな・・・」席を立ち、歩いていって、枠の歪んだ未完成のカンバスのうちの一つを手に取ります。「これぐらいが、ちょうどいい」
カンバスに向かう少女:君の手に取った作品は、少女の美しい作品とは相反し、目を背けたくなる程の人間の暗部を表したような風刺画だった。
カンバスに向かう少女:「センスの無い人は、絵が泣いてしまうなんて言わないよ」 「あたしは賢くもないけれど、とりたて残酷なほどに鈍くもないんだ」
櫂:そっと、その表面をなぞる。未完成の絵。完結できなかった、そのカンバス。「僕にとっって、十分美しい」
櫂:「・・・そう、でしょうか」少し困ったように首を傾げて。
カンバスに向かう少女:「……それも、あげるよ」君の言葉を聞いて、少女は答える。
「いいや、答えは。きっと完成したら、君に渡すよ。その後は好きにしていいから――、」ふと窓の外を見る。日は傾いていた。部屋の中も薄い赤に彩られていく。
カンバスに向かう少女:「もう日も傾いてきたな…、君も帰る家があるのだろう。美味しいごはんを食べる夢、叶うといいね」
「その扉、開けたらもうこちらには戻ってこれないけれど……」
櫂:「・・・そこまで言うなら、ありがたく貰わせていただくことにします」申し訳なさそうに微笑みますね。
櫂:「でしょうね。・・・ドアノブが今にも落ちそうだ」
カンバスに向かう少女:「そういうものだから、この部屋って。……君は、悲しいことが無いというのなら これからもそうであるように願うよ」
「それじゃあ、ね。名前も知らない人 それでも君の話は、どこか寂しかったよ」
櫂:「ありがとうございます」
櫂:「ええ、さようなら、美しいお嬢さん」ぺこり、一礼して。踵を返しドアを開けましょう。
櫂:そしてその向こうへ足を踏み入れます。
GM:扉を開けば、いつも通りの自分の部屋があった。
GM:あけっぱなしの窓、揺れるカーテン、……ふと視線を落とせば、白い布に包まれたカンバスと、枠のひしゃげたカンバスが立てかけてある事に気づく。
櫂:「・・・?」目をぱちくり。いつの間に。
櫂:まずは白い布に包まれたカンバスを手に取って、布を取ろう。
GM:開けば、そこに描かれていたのはとても完成された1枚の絵画。
細密な写実描写で表現される死した青年の姿は、生と死の狭間にあってそれ故の美しさに満ちている。
GM:そして、布から1枚の紙が落ちました。
櫂:「?」訝しげに目を細め、紙を拾う。
櫂:何か書かれているのだろうか。
GM:たった一文、「悲しんでいる時のあなたが好き」と書かれていました。
櫂:目をぱちくり、見開いて。それからぷっと吹き出します。「っふ、っぁっは・・・!!」
櫂:くつくつと声を漏らしながら笑って、歪な方のカンバスをするりと撫でましょう。
櫂:嗚呼、と零す。「とても綺麗だ」
櫂:そうして彼は、満足そうに目を閉じた。
GM:その絵画を、誰にもらったかを思い出せない。
けれど、心に一つ墨を落とすように、広がっていくものがあるかもしれない。
そうして、また君は日常へと戻っていく。
GM:「無題」終了です お疲れさまでした!!
GM:【無題】
櫂:お疲れ様でしたあぁぁぁぁあああああああああああああありがとうございますうううううううううううう(ジャンピング土下座
GM:いえいえ!なんかもう………
GM:これでよかったのか……
GM:おじさん頑張ったんです!ごめんね!(三転倒立)
櫂:満足です・・・ありがとうございます・・・ありがとうございます・・・はぁ・・・すき・・・・・・・
GM:よかった・・・・
櫂:萠ちゃんが可愛いしもらった絵がすきすぎる・・・
GM:おっ良かった(趣味)
GM:絵画には萠からの感情スキルが付いた物(部屋に飾るだけで自動取得になる)を送るので、ちょっと待っててね!効果考える〜〜〜!!
櫂:わぁぁあああああああああいありがとうございますううぅぅぅぅぅぅううううううう!!!!!!!!!
GM:因みに最後の一文は花言葉なんだけど、櫂くんにはリンドウなのだ!
櫂:萠ちゃんからの!!!感情スキル!!!
GM:悲しんでいる時のあなたが好き!
櫂:見覚えがあって即調べました(真顔)
櫂:リンドウ綺麗・・・かわいい・・・
GM:へへへ かわいいよね
櫂:はあ・・・(ため息)本当ありがとうございます・・・・・・・・・
櫂:(深々)
GM:いえいえ……!!!
GM:ブックちゃんとかでも見てみたいなって思いました
GM:てへぺろ
櫂:私もめっちゃ見たいです。たぶんこいつよりはたぶんきっと恐らく素直ですたぶん
GM:たぶん*2 きっと*1
GM:こわいよぉ
GM:櫂ザーーー!!!!櫂くんとセッション行ってみたいな
櫂:やだなあ怖くないですよお
GM:パーソナルスペース無視してタップダンス決めたい
櫂:私も行きたいですぅぅぅぅうぅぅぅううううう
櫂:wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
GM:画としておかしいwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
GM:行こう!!!!ウワアア
櫂:「まったく☆」と言いながら困り笑いをしてくれることでしょう。
GM:かわいい
GM:イケメンの困った顔は好き
櫂:わかります(わかります)
櫂:イケメンの困り顔は可愛い
GM:報酬はこんなものですぜっ
GM:持ち帰った風刺画はフレーバーになりまちゅる
GM:スレあげたらまた連絡しますね!
櫂:わああああい待ってます!!!
GM:はい!では楽しかったです〜〜へへ、また遊びましょう!
櫂:こちらこそ!本当にありがとうございました!!
GM:ではおやすみなさい〜〜〜!!!
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