Garden


懺悔室にて


参加者


GM.紅色六号
PL.篠崎/柏木 千歳
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GM:【神降】
GM:それでは、インスタントシナリオ「懺悔室にて」始めさせていただきます。
宜しくお願いします!
柏木千歳:よろしくお願いします
GM:あなたは、拠点のベッドにて眠っています。
深い深い、無意識の海に漂って…
GM:…しばらくして、あなたはとあることに気が付きます。ゆっくり、ゆっくりと意識が浮遊し、覚醒してきていること。
そして、自分は横になっているはずが、何故だか椅子に座っている…ということに
柏木千歳:「…………ん…、」ゆっくりと目を開いて、座ったままあたりの様子を見ますね
GM:千歳さんが目を開くと、薄暗く、灰色の壁と、床が見えます。
周りをざっと見渡すと、それなりに広い円錐型の部屋らしく、天井に打ち付けられたステンドグラスから光が差し込んでいます。
千歳さんが居るのは部屋の中央らしく、テーブルと、それを挟んで向かい合う形で椅子がおかれ、その一方に千歳さんは座っていますね。
後方には深緑色のノブの無い扉があります。
GM:…人によっては、ここは教会だという印象を抱くでしょう。
柏木千歳:「!、」脳裏に焼き付くような懐かしさ、ステンドグラスの光を浴びそのまま指を組んで天に祈るようにただ、座っています。
ノブの無い扉には気づいていないかもしれません。出ていくつもりは今の柏木には毛頭ない。
柏木千歳:祈りと、教会でいつも傍にいてくれた彼女を思い出す。
頭が痛む。
彼の、都合のいい脳みそは、向かいに彼女が、アメリアが居ると夢を見ている。
目を開くことはできなかった。ただ、声を待つ。
GM:さて、ステンドグラスの日を浴びて思いにふけっていた千歳さんはしばらくしてからふと、気が付きます。
…箱庭での記憶に加えて、いままで何故か失っていた記憶が、”全て”戻っている事に
柏木千歳:「………っ、うぇ、……あ゛ぁ、あああぁああっあぁあ、あ゛ぁ゛あああッ」
目から大粒の涙があふれて止まらない。
ステンドグラスの絵が、滲む。滲んでいく。
ああ、そうだ。思い出した。僕はアメリアを追って、地獄へと跳んだんだ。
地面に叩きつけられたあの衝撃と痛み。骨の砕ける音。
溢れる涙を血と錯覚をして、取り乱す。
「ちが、違う……ッ、違うんだアメリア、行かないで、あぁあッ はっ、はぁっ」
首から下げたロザリオと一緒に、自身の胸元を握る。
鼓動している。
何故だ?何故生きている?何故思考する?何故?ああ、神よ!
僕は、あの時、確かに死んだはずなのに
GM:こつ こつ…がちゃり
靴の音と、扉が開く音が陽が差し込むだけの薄暗い室内に響きます。
柏木千歳:「…っ」気付かずにぼたぼたと涙を流していますね
GM:その人物はそのまま室内に入ってノブの無い扉を閉めると、千歳さんの傍まで来て、そのまま千歳さんを見下ろしています。
神父:「…泣いているのか?」その声は疑問を含んでいます。何故、と言葉の前につきそうなくらいに。
柏木千歳:「……あ、あぁ…」ステンドグラスの光が遮られたことに、驚いて顔をあげます。本当に、地獄に落ちてしまったのかと。
グチャグチャの頭には質問の内容がわからず、「助けて」と譫言のように告げる事しかできない。
神父:「…私は…いや、とりあえず泣き止め。でないと何が言いたいのかさっぱりだ」
顔を上げた千歳さんの涙でぬれた顔を見て、神父は服の裾で涙をぬぐおうとしますね。
柏木千歳:「……ひ、……っうぅ、……」特に抵抗はしません、ゆっくりと落ち着いていくかな。
神父:「ほら、大丈夫か」ぽすぽすと背中をあやすようにたたきます。完全に落ち着くまでそうしてくれますね
柏木千歳:「………ありがとう、ござ……まず…ずび、」涙声ですが数分後にやっと落ち着きますね。
神父:「…ほら、水。泣いて疲れたろう」いつの間にか手に持っていた水の入ったコップを差し出してきます
柏木千歳:受け取ってこくこくと飲みますね
必死に柔らかく笑いますが、目尻も赤く見ていて痛々しいです
神父:「…まあ、この際なんでここに居るのかは聞かないが……無理に笑わなくたっていいんだぞ」神父は表情ひとつ変えません。
柏木千歳:「…………つい、癖で」一瞬目が濁りますが、すぐにまた笑顔を作ります
神父:「そうか」そういって神父は向かいの椅子にどさっと腰かけますね
柏木千歳:随分と視界もクリアになったので、改めて相手を見ますね。
神父:今まで話していた相手は、緑灰色の髪、左耳にピアスをぶら下げ、深緑色の瞳でこちらを見ています。
神父服を着ています…が、ロザリオを下げておらず、また前を止めずに開けっ放しにしているので神父と言われたら首を捻る恰好ですね。
柏木千歳:「……神父、様…ですか?」首を傾げて、思いのままをつい口に出してしまいました。
神父:【千年の追憶】
神父:「残念ながら、な」肩をすくめて神父は言います
柏木千歳:「…いいえ、ですが優しい人です」
神父:「そうか?私たちも好きで神父なんてやっているわけじゃないんだがな」ぽり、とほほをかきます
柏木千歳:「私たちということは……ここには、他にも人が居るのですね」羨ましいな、とは言えない
神父:「いや、居ないよ。ここは隔離された部屋なんだ。故に扉の向こうに誰が居たかは全く思い出せない。
…居る事すら忘れて自分は一人だなんて言い出す奴もいるみたいだけどな」
神父:「ここと、扉の向こうは全く…次元すら違う。だから、ここには、私とお前以外誰も居ない」
柏木千歳:「誰も居ない」この一言が自分の中に墨を落とすように残ります
また指を組んで、時が過ぎるのを待つ。今度は赦しを乞うように見えるかもしれません。どうしたらいいのかわからないのだろう。
神父:「…私はティエラだ。ティエラ・オーディエル…お前の名は?」頬杖をついて名をききます
柏木千歳:「柏木千歳と言います」
神父:「…なら、千歳…私は、神父ではあるが神様というものが嫌いだ。
私の信じた神は私を救わなかったどころか、生まれてきたことすら罪だと言って、死の安らぎすらくれずにここへ私を縛り付けた…だから、神父の仕事なんてろくにしていない」
「ただ、私はお前がなぜ泣いているのか気になった。お前がなぜ涙を流して、助けを私に請うたのか」
「神に仕える者として、手を差し伸べるものとしてじゃない。一個人として、私は…千歳、お前が何を背負っているのか気になるのだ」
神父:「…私は、聞くことしかできない。聞くことしかできないからこそ、聞かせてほしい。背負っているものを、少しでも私に分けてほしい。
……耐えきれなくなって、潰れてしまう前に」
そう呟く神父の瞳は、まっすぐ千歳さんを見据えています。
柏木千歳:「…死の安らぎすら、…」良くない思考が一瞬頭をよぎります、打ち消すように首を振ります。
「……僕は、僕は……酷い、過ちを何度も、犯して、しまったんです」とぎれとぎれに、言葉を必死に紡ぐように話します。
柏木千歳:「僕には…時々、漠然とした予感を覚えるのです」
「雨が降る、熱が出る、皿が割れる…そうなってほしいと願う、ちょっとした事を、言い当てる。"思考すれば叶う都合の良い脳"を持っていたんだ」
「………僕は、あの時、アメリアが行ってしまえば、良くないことがあると気付いたのに……」はは、と乾いた笑いをこぼして。
「止めなかった、ワガママだと思われたくなかった」
「ただそれだけの子供じみた理由だ」
祈る手に力が籠められる、手の甲に立てた爪から血が流れていく。
「そして彼女は遠くへ、行ってしまった」
「僕は、約束も忘れて」
「彼女が教えてくれたことを全て置いて」
「死んでいったんだ」
神父:「……ああ、苦しいな」慰めるように、あやすように。血の滴る祈る手をなでて、血を指でぬぐいます。
柏木千歳:「…汚いですよ」
神父:「たとえ汚くとも、私は気にしないよ」表情一つかえません。
柏木千歳:「………」また、ぼろぼろと溢れる涙を抑えることができなかった。
神父:「私は神様じゃないから、それを赦す権限なんてないんだ…けれど、よく話してくれたな…それだけで私は凄く嬉しいよ」血に塗れてない方の手で頭をぽすぽす撫でます
神父:「辛いならいくらだって泣いたっていいんだ。たくさん甘えていいんだ…それが出来る環境に、今いるのだから」口元を緩め、目を細めて神父は笑います。
柏木千歳:「はは、駄目ですよ…僕は、僕が愚かだという事を知っている」
「…それでも、許してほしい、誰かに、許してほしくて、……そして最後に軽蔑してほしいんだ」
軽蔑してほしいは、相手の目を見て訴えかけるように。
神父:「そりゃ無理なお願いだな」いたずらっぽく神父は笑います
「私は、誰かを軽蔑できるほどできあがった人間…いや、生物ですらない。
だから、こうして聞くことしかできない…無力だよ。目の前に救いを求めている奴が居ても、救えないなんてのは…無能で、無力だ」
言いながら神父はどこからか包帯をだして、千歳さんの傷を手当てして行きます。
柏木千歳:「……ごめ、なさ…」自分が何を言っているのかも、もはやぐちゃぐちゃでわかっていないのだろう。手当されていくさまを見ているだけだ。
神父:「止せよ。これくらいで謝らないでくれ」
「そんなに、自分自身を壊れるまで追い詰めなくてもいいんじゃないか……自身が愚かだと言う事が解っているのなら、きっと傲慢にはならないはずだから」手際よく手当を終わらせます。
「って部外者が何を知ってるんだって感じか」自嘲気味に笑う。
柏木千歳:「…部外者なんて、……ここには僕と、貴方しか居ないと言っていたではありませんか」傷口を撫でるように、手を重ねて。力なく微笑みます。
神父:「ああ、それもそうだったな」わざとらしく手をポンとたたき失念していたかのような振る舞いをします。
柏木千歳:「…はい、」微笑んで。静かに、ただ座っています。
神父:「…私は、詳しい事を何にも知らない。お前にどういった悲劇があったか、お前がどうやって今まで生きてきたのか、詳しくは知らないんだ。
けれど、こうしてお前が私に話してくれたことは、事実だと信じよう。」
「…それを踏まえて、言わせてもらう」真剣な顔で向き直ります
神父:「千歳…お前は、何を以って軽蔑して欲しいといったんだ?
さっきの話も、お前が特別は力を持っていた、悪い事が起こる予感がした。けれど言えなかった。結果大切な人が死んだ…私には、それが壊れるまで、自分を責める理由になるのかが解らないんだ」
「その彼女は、きっと愛しい人だったのだろう…けれど、お前がこんなに弱るまで自分を責めて、めて……それを見て、嬉しがるような女性だったのか…?」
「私の目に映る奴は、泣いて、悔やんで、自傷を繰り返して、弱りきって尚自傷を繰り返そうとしているようにしか見えないよ…なあ、千歳…」。
柏木千歳:「…それは、僕が軽蔑されるべきだと思ったからだ、そうあるべきだから、納得が出来ないんだ」
「僕がのうのうと生きている事実が、許せないんです」
「……僕が苦しんで喜ぶ人ではありません…ですが、僕は償いたい、汚いままで居たくないんだ。そう、……」
「償いを以て、彼女に会えると信じて…信じて、いるんだ…」
荒く、吐き捨てるように言います。
柏木千歳:「…………………僕が泣けば、……あの頃の様に、傍に来て、慰めてくれると…そんな馬鹿な事を、思っているのかもしれない」
目を細め、愛おしそうに彼女を思いながら小さく呟く。
神父:「…お前は、自分が汚いと思っているのか……私は、肯定も、否定しないよ。そんな権限私にはないからな」肩をすくめたあと、真剣な顔つきで、声で神父は言います
「ただ、償うと決めたなら、償いきれ。そのためには心身ともに健康でいろ。自分を責めて弱る事は、償う行為とは関係はない……でないと、償いきる前に死ぬ可能性が高いんだ……彼女に、会えるといいな」ふ、と表情がやわらぎます。
「信じきった者は、救われるよ。そういう風に世界はできてる」言い聞かせるように、
柏木千歳:「……ええ、もう過ちは繰り返さない。だから、もう一度微笑んでくれ………アメリア…」
神父:ステンドグラスから差し込む色とりどりの陽が、薄暗い室内を照らします。
神父は千歳さんの言葉を聞いて安心したように一息ついて
「微笑んでくれるさ。今のお前は前を見据えて、歩いて行けるだろうから」
そういいました。
柏木千歳:その言葉に導かれる様に、隣に微笑む彼女を思い描いています。誰も居ないのに笑いかけて。
神父:「…もう、大丈夫だ」歪むステンドグラスを見上げ、神父はつぶやきます。
柏木千歳:「…………」泣き疲れて眠る子供のように、目を閉じます。
神父:「大丈夫さ。なにも、怖がることも、悲しむ事も無い…ただ、信じて進めばいい」
神父はあなたの手に、何かを握らせましたが、それが何かわかる前にあなたの意識は無意識の海に沈んで行きました…
GM:【STOP】
GM:【神樹】
GM:ふ、と目を覚ませば、貴方は拠点のベッドの上で寝ていました。
時間は午前五時頃でしょうか。ちょうど日の出る時間です
GM:ぼんやりと、自分が先ほどまで違う場所にいたような…何とも言えない感覚に襲われて、起きたての頭で記憶を探ってみましたが…思い当たるものはありません。
柏木千歳:「……」何か、とても大事なことを忘れてしまった気がする。そんな不安を抱えながら、忘れるように丸まって寝ようとします。
GM:不安を忘れようと丸まった千歳さんの意識は、再び無意識に落ちて行きます…ゆらり、ゆらり…手の中に握られた、ブローチの存在にも気づかずに…
GM:ということで「懺悔室にて」これにてクリアです!!!おめでとうございます!!
柏木千歳:ありがとうございます!ありがとうございます!
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