さん
そして場面は冒頭に戻る。
………どうしよう、どうしよう、どうしよう、どうしよう!
ちげえよ!私!なにその告白!確かに本心っちゃぁ、本心だがな!
逃げたしたい。むしろ屋上からダイブしたい!つまり、消えたい!
私が一人悶絶していると、先輩が口を開いた。
「やー、まさかの告白」
「な、あ、う、ちが…!」
「落ち着いて。わかってるから、な?」
私、何、告白した人に宥められてんの!
顔を真っ赤にして、しゃがみ込むと、先輩は「だいたい言いたいことはわかったから。」と頭を撫でてくれた。
優しい。先輩、違う意味で死にそうです。
「……先輩、好きです」
言ってすぐに恥ずかしさが込み上げてきて、咄嗟に「しかも一目惚れです」とおどけて言ってしまった。
こんなこと言う方が恥ずかしい、振られる確率の方がうんと高いのに、と気付いた時にはもう遅かった。