踊らないダンス・ホール あとがき ソナ視点で任務中の三人を書いてみたくて書き始めた【踊らないダンス・ホール】。パーティ会場に素で溶け込めるグリム、猫被りまくり(内心キレまくり)諜報員ソナチネ、安定のアルバイター・リッパー……と、それぞれ書きたいもの書けて楽しかったです。最初から屋根裏に忍び込むこともあるけど、たまにはこうして堂々と表から入っていくのもいいんじゃないかなと。 今回は任務の詳しい内容とかターゲットさんの素性などは省いてみました。いつもみたいにつらつら書いてもよかったけど、テンポ重視で行きたかったので。行けてるかどうかのご判断は皆さんに委ねるしかないのですが(笑) こういう任務のためにソナが二人からダンスレッスン受けてたりするのかなぁ、なんて考えるのも楽しいです。今回は踊らなかったけど、もしもの場合のためにね。 08「はいワンツースリーフォー、そこでターン」 06「きゃ、あー…また間違えたわ」 07「ここが一番難しいからな。慣れるしかねェよ」 08「でも初日でここまで綺麗に踊れるんだから、さすがソナだよね」 06「何度か見てはいるからね。それより私はあんたが踊れる方が謎なんだけど。しかも男女役どっちもとかどういうことよ」 07「確かにな。俺も女役そんな完璧に覚えてねェぞ」 08「高校の時にOBOG呼んで生徒会主催のダンスパーティとかあったからね。役員は完璧に踊れるまでみっちり指導受けたんだよ。練習では女子生徒の数が合わなくて男同士で組まされたりもしたし」 06「…一般庶民侮るべからずね」 07「じゃあこのスーツ着て会場入る役リッパーでもよくねェか?俺キライなんだよああいうのー」 08「ダンスは良くても俺高貴な会話できないもん。内容ですぐボロが出ちゃうよ。それにグリムくんに給仕ができるとは到底思えないし」 06「そうね。適材適所よ、グリム」 07「…くそー、俺もアルバイトしときゃよかったぜ」 工事現場アルバイトならグリムでも余裕だと思うんですけどね、こういうのは向いてないよ多分(笑) 紳士な立ち振舞いや女性の扱い方もこの程度は素でできちゃうグリムです。叩き込まれたものが反射で出てるだけで本人にその気はまったくないけどね。女性を口説いてるつもりは欠片もないです。相手も口説かれてるつもりなんてないだろうと思ってます。天然って怖い。 読んでくださってありがとうございました! |