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atro-ala

novel>PH>SSS>2011/07/04

2011/07/04 00:59

VB



「ま、まままま、待ちなさい落ち着きなさい止まりなさいッ!」

ザークシーズ=ブレイク、齢は非公開ながら見た目よりはかなり上、パンドラ構成員で最強と謳われる剣士。

「私を舐めてますネ…!?」

そんな男だが現在自室にて死闘を繰り広げていたりする。生憎普段持ち歩いている剣は今ベッドの上であって手に届きそうではない。

「フ………ブーン」
「ひぃぎゃ、ややややだ来るなぁあ!」

最強の剣士はたった一匹の敵に苦戦して、そしてまさかの不意打ち攻撃に無様にも部屋の出入り口に駆けたその時、

「帽子屋さん、今何か悲鳴が聞こえたけど大丈、」
「ヴィンセント様、駄目です早く出てください奴が来ますカラ!!」

普段の二人を知る者ならまず有り得ないが、ブレイクは入ってきたヴィンセントに抱きつくようにして部屋を飛び出し、そのまま扉を閉めた。向かいの壁に激突するや否や、ブレイクはヴィンセントに抱き付いたまま有り得ない有り得ないと繰り返す。

「…帽子屋さんが勝てないような悪い奴が今部屋に閉じ込められてるなら…早くパンドラの人に連絡した方がいいんじゃないの……?」
「そんな大事にしないでいいんです、ヴィンセント様がぴゃーっと退治してくれればそれで!」
「えー…帽子屋さんに勝てないような奴に僕が勝てるわけないじゃない、兄さんを呼ぼうよ…」
「扉の隙間から出てきたらどうするんですか、そんな暇ないですヨ……!!」
「え、隙間?」



茶色Gによる白色Xへの奇襲
(カサコソカサコソ……)



20110704









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