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memo

* 岩泉一 × 恋に落ちる *

同じ制服を着て同じ学校に通い、職員室からクラスへと戻る道中にすれ違うのは同じ学年の少年少女達。
共通点はそれなりにあるはずなのに、やはり他人は他人のようだ_____


過去を振り返ると小さな災難は数多く体験してきた。
お弁当はあるのに箸を入れ忘れた、とか。
行く先行く先信号が赤だったりとか。
……今回の事もきっとその類いのモノだと思う_____


“昼休みに職員室に来てくれ”と言われ、足を運んだのに、呼び出しをした張本人は不在。
この場で待つ事も考えたが、スーツを着こなす大人に紛れて制服の私が突っ立っているのは何とも気まずい。

仕方ないと廊下で待とうと踵を返した時、別の先生に捕まってしまったのが不運の始まりだった。

“これ、皆に返却しておいて下さい”

そういって手渡されたノートの山。
その穏やかで丁寧な物言いをされては“NO”とは言えず、私は引きつった笑みを浮かべてそれを受け取ってしまった。

クラスメート分のノートは何とか1人で持てる程の高さだが、歩いているうちにその負担は腕や足に掛かってくる。
ノートが落ちないよう、胸でノートを支え、背中を反って慎重に廊下を歩いていく。

この学校も通い始めて3年目になるが、こんなにもゆっくり廊下を歩いた事はなかったかもしれない。

人にすれ違うも誰も助けてなどくれず、難所だった階段も無事に1人でクリアし、後は教室に届けるだけ。

「……マジか…」

それなのに教室の扉はきっちり閉ざされてたいる。
しかも5限目が移動教室とあり、すでに室内はもぬけの殻。
いつもならギリギリまで誰か1人はいるはずなのに、今日に限って皆行動が早いなんて……。

自分の不運さを嘆きながらも、私は引き手に小指を掛け、扉を開けようとするが力が上手く入らない。
私はふぅ…と息を整え、気合を入れ直した次の瞬間。

「ッ」

ビクともしなかった扉がいとも簡単に動いた。
いや、そもそも私は扉に触れていない……まるで自動ドアのような光景に思わず息を呑んだ。
しかし、その扉が動くと一緒に私の頭上にひと筋の黒い影が通過していくのが見えた。

左から右へと流れていった影を追うように、
私も首を左右に振った。

「うわー岩ちゃん、やっさしー」
「うるせぇ」

追った先には黙って扉を開けてくれた男子とそれを冷やかす男子の姿。

「ぁ……ッ岩泉」

不運続きだったからこそ。

「ありがとッ」

些細な優しさが胸に染みる_____

“恋する瞬間”


何かUPしなければ、と思ったは良いけど、何ともまとまりきらなかった小ネタです……
最後の岩ちゃんが書きたかっただけなので、前半はかなり無駄でぐずついてます、ご了承下さい

及川さん書いたんだから、岩泉の短編も何か書きたいと模索した結果がこの程度でした……もう少しマトモなお話を近々UP出来ればと思ってみたり……何か素敵なネタが浮かぶと良いなぁ←


2015/05/22
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