『あぃっ!』
『どないしたん、って大丈夫か!?』
『だ、大丈夫。痛たた…、』
『何処が大丈夫やねん、めっちゃ血出とるやん!』
『いや、本当大丈夫だから、』
『アカン、保健室行くで。よっ、と。』
『わっ!ちょ、恥ずかしいから降ろしてよ!』
『せやな。保健室着いたら降ろしたるわ。』
『う…あ、そういえば今日先生出張でいないよ。』
『心配せんでも俺がちゃんと手当てしたるさかい、安心しいや。』
『(どう足掻いても勝てん…)』

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『結構深い傷やから、染みるかも知れへんで。』
『く…っ、来るなら来やがれ…!』
『痛かったら俺のジャージ、力一杯握っとき。』
『…い、〜っ!』
『もうちょい我慢してや。』
『い、ぁ…!う゛〜っ!』
『…はい、消毒終わり。よう我慢出来たな。』
『子供扱いしないでよっ。』
『ははっ、目に泪仰山溜めながら云われてもなぁ。』
『凄く痛かったんだってば!』
『はいはい、今からまたワセリン塗ってガーゼ当てるからじっとしとき。』
『…、』
『さっきの消毒よりは全然痛ないから安心してや。』
『…ん、』
『良え子やな。』

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『はい、終わり。どや?まだ痛いか?』
『あんまり痛くない。』
『せやろ!怪我の手当ても無駄は無いで。』
『ふふっ、何それ…。でも、ありがとね。』
『保健委員として当たり前の事をしたまでやわ。あ、忘れる所やった。ちょお、また座ってもらっても良え?』
『別に良いけど…何?』
『さっき手当てした所出して。』
『…はい。これ以上何を、』

チュッ

『痛いの痛いの、飛んでけー。』
『なっ、』
『これで三倍は早う治んで。』
『〜っ!どうもありがとうっ!』
『此方こそ。』


2012/11/27 clap thank you!
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