「はぁ…、」
「溜め息なんか吐いてどないしたんですか。」
「あ、白石…、」
「財前ですけど。」
「…ごめす。」
「許さん。」
「…はぁ…、」
「何や、何時もぺらぺらよおくっちゃべっとるのに、最近変に静かですやん。」
「千歳…、」
「財前ですけど。」
「ごめす。」
「まぁ、良えわ。で?」
「で?って?え?」
「名前さんが俺に隠し事出来る訳無いんやから、さっさと話して下さい。」
「別に財前に話す事な「しばくど。」はい。」
「いやー…私さー…、」
「もじもじせんといて下さい、キモいんで。」
「そういうの傷付くから止めた方が「早うせえや。」はい。」
「…実はさ、恋、しちゃったんだ、多分…、」
「気付いてないでしょう?」
「いや、ネタじゃなく。」
「変じゃなくて?」
「恋なんだよ。」
「…ほー。」
「何…、」
「あの名前さんの口から恋なんちゅー単語が出てくるなんてーって思っただけっすわ。」
「あーもー…何かさ、家にいる時も学校にいる時もずーっとあの人の事が頭から離れないんだよー…。」
「誰なんスか。」
「えーっとねー、って教えるかーい。誰が教えるかーい。」
「良えですやん。ちょっと部長等に云い触らすだけやし。」
「止めろ。」
「ほな、特徴だけ。」
「えー?そんなん云っても、バレたら私損するじゃん。」
「それが狙いですけど何か。」
「最低!」
「イブニングの紅茶買うたりますから。」
「えっとねー。」
「(ちょろ過ぎ)」
「何から知りたい?」
「んー…ほな、誕生日。」
「誕生日はー…確か、三月九日。」
「誕生日把握しとる名前さんキモ。」
「好きなんだから誕生日位知ってるでしょうよ。」
「そんなモンすか?」
「うん。」
「なら、次は髪の色で。」
「色ー?えーでも、色は流石にバレるわー。」
「良えから良えから。」
「(意味が分からん)うむ…色は、赤。」
「何処のコスプレイヤーに惚れてんねん。」
「違うよ!地毛、地毛!」
「立海の丸井さん?」
「ブー!」
「何で豚の物真似してはるんですか?」
「不正解のブーだから。何の脈絡もなく急に豚の物真似はしないから。」
「年は?」
「私より二十歳上。」
「…名前さん、援交は止めといた方が良えですよ。」
「援交違う!」
「ジジ専でしたっけ?名前さん。」
「それも違うよ…好きになった人がたまたま年上だっただけだもん…。」
「ふーん。所で、何時告白するん?」
「こ、こここ、く、は…くっ!」
「無理やな、これは。」
「無理なの位分かってるさ!」
「ほなら、名前教えて下さい。」
「…え?」
「どうせ無理なんやろ?せやったら俺に云うても良えやん。」
「いやいやいや…それは無い。」
「何でそない隠したがんねん、名前さんの分際で。」
「傷付く傷付く。」
「もうええ加減観念し「名前ー!」
「謙也、」
「名前、この前貸してもろた本、おおきに!やっぱ、めっちゃオモロいなー!」
「そ、そう…、」
「特に、赤髪のサンクスが最高。名前が惚れ込むのも分かんで…!」
「!」
「また今度続き貸してやー、ほなな!」
「…、」
「…、」
「…名前さん、」
「何ですか、」
「現実は見た方が良えですよ。」
「はい。」


2013/01/16
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -