一枚一枚、僕等の思い出。

謙也君とプリクラ


「謙也、たまには私にもフレーム選ばせれー。」
「えー?名前遅おて何時も時間切れになるやん。」
「悩みたい年頃なんだよ。」
「ほな、どうぞ。」
「うむ、苦しゅうない。…ぬ…どれも可愛いなぁ…。」
「後、十秒やで…。」
「え、まだ一つも選んでないし。」
「五秒ー!」
「止めろ…急かすな!んー、じゃあ、これとこれとこれ!」
「あっぶなー!残り一秒やったで!」
「間に合ったんだから良いじゃん。」
「まぁ、良えわ。あ、もう撮るみたいやな。」
「謙也、謙也!変顔してよ!」
「名前もせえよ!」
「どっちがより変な顔出来るか勝負だ!負けた方が勝った方の荷物持ちね!」
「挑むところや!」
「あと、ジュース奢る!」
「よっしゃ!絶対負けへんでー!」


財前君とプリクラ


「財前、少し位笑えば良いのに。折角のイケメンが…。」
「別に笑うのは俺の勝手ですやろ。」
「だってー、記念のプリクラなんだからさぁ、もっと明るくいきたいじゃん?」
「知ったこっちゃないっすわ。」
「…落書きコーナー移動するよ。」
「何書いたら良いか分からんので、名前さん適当に書いといて下さい。」
「二つも同時に出来るかっちゅーねん…!日付とか入れるだけで大丈夫だから財前も書いてよー!善哉奢るから。」
「しゃーないっすわ。で、どうするんすか。」
「取り敢えず、イニシャルとか書いてみたりってどうかな?」
「"名前さんは俺の嫁"とかでも良えですか?」
「え…、財前が恥ずかしくないんだったら別に良いけど…。じゃあさ、私も"財前は私の旦那"とか書いて良いの?」
「勝手にしたら良えんと違いますか。」
「…善哉奮発するわ…!」
「あざーす。」


小春ちゃんとプリクラ


「小春とプリクラ撮ってると女友達と撮ってるみたいで楽しいわー。」
「あら、嬉しい事云うてくれるや〜ん!」
「何だろ…謙也とか白石と撮ってる時は一定の距離保つけど、小春とだと普通に抱き着いたり出来るんだよね。」
「まぁ、ポーズのバリエーション多くなるから良えけどなぁ。」
「あ、抱き着かれるの嫌だった?」
「違う違う!寧ろ大歓迎やで〜!」
「なら良かった…。今更"ホンマは嫌いなんや"とか云われたら凄く凹む…。」
「今も抱き着きに来ようとしとるもんなぁ。」
「この行き場のない手を何処に持っていけば…!」
「ほら、名前ちゃんおいでー!」
「小春ううう!!」
「よ〜しよし。あ、残り一枚やて!」
「じゃあ、このポーズで。」
「…抱き着くんも良えけど、ホンマはちゅープリとかやってみたいねんなぁ。」
「へ?わ…っ、」
「ん、ごちそーさん。」
「こ、は…っ!」
「またプリクラ撮ろうな?」


一氏君とプリクラ


「…小春と撮りたかった。」
「五月蝿いな。さっきからそれしか云ってないじゃん。」
「俺は名前が小春とプリクラ撮れるって云うたからついてきたんやで!なのに小春おらんてどういう事やねん!詐欺や詐欺!」
「うるせー!ユウジも私と一緒に小春から"行けない"って云われただろうが!」
「せやけど、」
「文句あるなら帰れば?第一、小春いないのに何でついてきたの?」
「そ、れは…名前に関係ないやろ…。」
「…別に良いけど。ユウジ、フレーム選ぶ?」
「名前選びいや。」
「ん、じゃあこれとこれとー…あ、こっちも良いなぁ…。」
「時間なくなるで。」
「おぉ…!これに決めた!」
「えー、背中合わせとかめっちゃ嫌や。」
「ユウジが選ばなかったのが悪いんじゃん。今更遅いわ…。」
「…まぁ、してやらん事もないで。別に名前のためと違うからな!小春がおらんから仕方なくやったるだけやで!おら、やらんのか!」
「(変なユウジだ…)」


千歳君とプリクラ


「ジヴリフレームはなかと?」
「ねぇよ。森にでも行ってろ。」
「それにしても、プリクラって種類多かねー。」
「まぁ、若い子が中心に使ってるからね。」
「俺は使った事なか。」
「因みに、機種の入れ替わりも早いしね。」
「よく分からんけど、面白いのは分かったばい!」
「よし、撮ろうか?」
「ん!」

ーーーーーーーー

「…千歳、」
「何ね?」
「屈まないから殆ど目が写ってないよ!」
「あ、ほんなこつ写っとらんばい。」
「馬鹿千歳、見切れてるのに笑うなっつーの。」
「ばってん、これなんかシシガミ様っぽいばい。」
「…確かに…。」


金ちゃんとプリクラ


「全身のプリクラ、私の足が全部地についてないや。」
「わいが抱っこしたったからな!」
「頼んでないけどね。というか、時々持ち方雑だし。これなんか女の子を抱き上げるポーズじゃないしね。米俵持つ要領かな?」
「アカンかった…?」
「アカンくないアカンくない。」
「それなら良かったわ!名前楽しかったか?」
「まぁ、たまにはこんなスリリングなプリクラも良いかなぁとは思ったよ。」
「ホンマ?ほなら、また今度撮ろうな!次は白石等も一緒が良え!」
「多くない?入るかな…。」
「名前はわいがまた抱っこしたるさかい、心配せんでも良えで!」
「嬉しいけど、この米俵バージョンは止めてね。やられて知ったんだけど、結構苦しい。」


白石君とプリクラ


「折角の誕生日だから、今日のプリクラは奮発して私が払ってあげようではないか。」
「別に無理せんでも良えんやで?プレゼントも貰たし、名前金ないんと違う?」
「…気にすんな、こんな事もあろうかと非常事態用にとっておいた千円が……。」
「ないんやな。ほな、俺が出すわ。」
「いや、あるよ!大丈夫大丈夫!だから大丈夫!」
「全然大丈夫やないやろ…。名前、ホンマ無理せんでも良えから。俺からの感謝の気持ちとして受け取って?」
「でも、」
「な…?」
「…ごめん。」
「謝らんで良えって。ほら、撮ろうや!」
「…うん!」
「俺、あんまりプリクラ撮らへんから名前が好きなフレーム選んで。」
「良いの?」
「そら、俺が選んでも良えけど全部抱き着くのとかに「私が選ぶわ。」さよか。」
「全部可愛いから迷うなぁ…。あ、白石も一枚位選んどく?」
「なら、これ。」
「ん?今何選んだの?見てなかったんだけど。」
「まぁ、気にしない気にしない。ほら、始まるで!」
「うーん…それもそうか。よし、笑顔笑顔!」

ーーーーーーーー

「あ、最後の一枚だって。白石が選んだやつかな?」
「今まで撮ってきたのには入ってなかったら多分そうやないか?」
「何選んだ…の…、」
「名前?どないしたん?」
「…何を選んでんだあんたは…!」
「アカンかったか?せやけど、ちょっと唇がおでこに当たっとるだけやで?」
「ちょっとでも当たってるじゃん…!」
「名前は俺にキスされるのは嫌?」
「い、嫌、とかじゃ…なくてさ、残るじゃん!」
「俺としては待受にしたいなぁとか思っとるんやけど。」
「馬鹿じゃねぇの!?」
「馬鹿やのうて阿呆て云いなさい!」
「…白石の阿呆。」
「まぁ、名前が嫌やったら俺も無理矢理はせんから。あ、もう直ぐ撮るみたいやな。」
「き、今日だけ!特別にしても…良い、よっ!」
「…ホンマ、名前は可愛え事云うてくれるわ。」
「白石、」
「名前で呼んで?」
「え、」
「冗談。名前、今めっちゃ阿呆面しとる。」
「五月蝿いっ!」
「はいはい。」
「…っ、」
「ちょぉっと待ったああ!!」
「え!?」
「あ、忘れてた!」
「白石と名前、二人で何楽しい事しとんの?わいも混ぜてえな!」
「つか、忘れるとか酷いっちゅー話や!」
「蔵り〜ん!うちにもおでこにちゅーして〜!」
「小春ううう!!浮気か!死なすど!」
「俺等の存在忘れて何イチャついてんねん。ホンマキモいっすわ。」
「相変わらず白石と名前は仲良かねー。」
「ぬ…呼ばれるまで待つように云うたんやけどな…。」
「師範でかくて俺入りきれへんのやけど!」
「…何やこれ…。」
「いやー、実は白石に内緒でドッキリをやろうって決めてたんだけど…何で呼んでないのに来たの。」
「金ちゃんが"待つの疲れたー!"って云うて行ってしもたから仕方無くやな…。」
「そんな事より、カウントダウン始まってんで?」
「マジか!皆早う入り!」
「ちょ、謙也さんそれ以上近寄らんといてもらえます?」
「光の隣ゲットやで〜!」
「財前んんん!!お前、俺の小春から離れろやあああ!!」
「健ちゃん見切れてるよ!もうちょっと寄って!」
「千歳、屈まんと写らへんて!」
「あ、残り三秒じゃん!いくよー!」
「何を…?」
「三、二、一…、」

白石、誕生日おめでちゅー!

「見事なちゅープリやな!」
「自分等ちゅープリの意味履き違えとるやろ。」
「全員が蔵りんにキスしたら普通に気持ち悪いやん?せやから色々考えてカメラに向かってちゅーに落ち着いたんやで〜。」
「流石小春っ。」
「さよか…。(名前と二人でちゅープリ撮りたかったけど、まぁ、たまにはこんなのも良えか)」


2012/04/14 S.Kuranosuke HappyBirthDay!
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