白石君のハロウィン
「名前ー。」
「何ー、白…い、し…。」
「どや、このドラキュラの格好！」
「誰だ貴様。」
「冗談きついわ。名前の蔵ノ介に決まってるやろ！」
「誰だ貴様。」
「ちょ、何や、思いの外滅茶苦茶冷たいやん。」
「だって、気持ち悪い。」
「何処がやねん！ごっつ嵌まり役やん、俺。」
「ああ、自分の回りに寄ってくる女生徒に手を出す感じとか？」
「違うわ！まぁ、似たようなもんやけど、取り敢えず名前の首舐めさせて。」
「杭打つぞ。」
「名前に打たれるなら喜んで！」
「キモい！」
謙也君のハロウィン
「trick or treat！」
「うぉっ、急に出てこないでよ…って、あんたは何ちゅー格好してんの…。」
「おお、よう聞いてくれたな！俺、魔術師やねん！」
「あ、そう。じゃあね。」
「おー、ちょちょちょっ！待ちいな！」
「え、何？私早く帰りたいんだけど…。」
「テンション低っ！ちゅーか、もっと何か有るやろ？こう…似合うとるーとか…。」
「尖り帽子良い感じ。じゃ。」
「待って待って待って！幾ら何でも短過ぎるわっ！気持ちがこもってない！」
「(帰りたい…)」
財前君のハロウィン
「…。」
「…。」
「…財前。」
「…何スか。」
「うん、大丈夫？」
「全然大丈夫やあらへんわ。出来る事なら消えたい。」
「取り敢えず、落ち着こう。」
「名前さん、俺、あの先輩等を殺すっちゅー選択肢しか浮かんで来いひんのですけど。」
「私が許すよ。」
「じゃあ、明日にでも殺します。」
「おー、頑張れ頑張れー。…まぁ、似合ってると思うよ…その猫耳…。」
「冗談云わんといて下さい。名前さんも殺すで。」
「ごめんなさい。」
一氏君のハロウィン
「菓子寄越せ。」
「何、この死神怖い。」
「良えから、早う菓子出せや。」
「いや、今持ってないし。第一私、学校に無駄な物持ってこないし。」
「ちっ、使えん奴やな…。」
「死神ウザイ。」
「何や。」
「いえ、何も。所で、もし私がお菓子を持ってたとしてその後どうするの？」
「小春にやるに決まっとるやろ。一々聞くなや。」
「私、ユウジの鎌じゃなくて言葉に切り裂かれて死にそう。」
「おう、安心して死んで良えで。埋葬は任しとき。」
「本当ウザイ。」
小春ちゃんのハロウィン
「名前ちゃん、trick or treat！」
「ゆばーば…！」
「誰がゆばーばやねん。魔女や魔女！」
「少なくとも、ミニスカートで黒タイツの魔女は今私の目の前にいる人しか見た事無い。」
「ほなら、名前ちゃんの初めてはうちが貰たんやな！いや〜ん！恥ずかしいわぁっ！」
「何このポジティブ。」
「照れんでも良えやないの〜。」
「照れてないよ。赤くなる所か青くなってるんだよ。」
「まぁ、名前ちゃんはツンデレやからな。今はツンツンやけど、その内ごっつデレデレしてくれんねんやろ？うちには分かるで〜！」
「何処からそんな自信が…。」
千歳君のハロウィン
「お、名前。」
「あ、千歳。何？」
「別に何も無かとよ。」
「え、」
「そぎゃん驚かんでも…。」
「いや、だって何か皆ハロウィン仕様だしお菓子カツアゲしてくるし。本当何なの…。」
「きつかったなー。」
「それでいったら、千歳が一番安心するわー。お菓子ねだらないし。」
「なら、名前をいちくおうか(食べてしまおうか)？」
「は？何て云った？まだ方言把握出来てないんだけど。」
「気にせんで良かよ。」
金ちゃんのハロウィン
「名前ー！」
「来たよ、最後の関門が。」
「ん？何や？」
「いや、別に。所で、金ちゃんの格好は何？」
「お化けや！」
「そのまんまかい！」
「そのまんまやで！」
「うん、可愛い可愛い。じゃあね。」
「何帰ろうとしてんねん、お菓子頂戴なっ！」
「だから持ってないんだってば…。白石に貰ってくれば？」
「白石が持っとるお菓子全部不味いねん！食えへんかったもんっ。」
「……しょうがないなぁ。ほら、私の非常食の飴あげるから…。」
「良えの？おおきにー！」
「味わって食べるんだよ。」
「おんっ！(ガリィッ！)」
「早速噛み砕きやがったよ。」
2011/10/31Happy Halloween!