初めて奴を見た日から


吹雪士郎。


俺の離脱している間ににチームに入り、雷門のエースストライカーを務めていた奴




今では俺とって無くてはならない存在となっている



吹雪に初めて出会ったのは沖縄。
ちょうど雷門とイプシロン改との試合を見ていた時だった




「アイツが気になるのか?」


隣にいた土方が急にそう言い出した




どうやら俺はさっきから吹雪ばかりを見ていたようだ



何故だろうか

妙に惹き付けられるんだ
俺を惹き付けては離さないように




軽やかでしなやかな身のこなし、風を感じるような繊細で柔らかなプレイ


攻撃の時には凄まじい勢いを放ち、気迫に満ち溢れた表情やオーラ


吹雪には人を惹き付ける力があるんだろうか?


それとも俺が吸い寄せられているだけか………?


俺はつい見入ってしまっていた


だがその人を惹き付けるようなプレイの裏腹に吹雪に潜む闇を感じた


なんだろうか…………?


自分のことのように気になる




そして吹雪はこの試合で全てが崩れ去ってしまったのだった



俺にとっては復活の晴れ舞台となったこの試合。



全く皮肉な物だな

吹雪とはなにもかも正反対だ



だがそれが磁石のように妙に惹き付けられる



氷の吹雪と炎の俺。




普段はおっとりとして優しくふわふわとした印象の吹雪



だがその表情が曇ることが多くなってきていた


ときどき別人のように怖い表情のときもあった




他人に頼ろうとせず独りで悩んで…………


偽りの笑顔まで向けて…………


自分の殻に閉じ籠った吹雪を外の世界に出してやりたい



後から知ったことだが吹雪にある大きなトラウマが原因だったようだ



俺は吹雪を取り巻く呪縛から救ってやりたいと思った




もっと周りを見て欲しい、受け止めてくれる奴はたくさんいるんだぞ


俺だってその一人だ


頼って欲しい





仲間として助けてやりたいと思うことはあっても何が何でもどんなことをしてでも助けてやりたいと思ったのは初めてだ



いつの間にか吹雪のことばかりを考えるようになっていた




その時から俺は既に心を奪われていたのかも知れない。



いや、初めて見た時から既に心は奪われていたんだ



すっ………と俺の心に染み込むように自然と




気付いた時に俺は吹雪に染められていた





ゆっくりと………確実に





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