もしもスタクルが女だったら


※とっても平和な世界という前提でお楽しみください


「という夢を見たんだ」
『いきなり何言ってんだこいつ』
 朝起きるなり花京院が馬鹿みたいなことを言い出した。

「だから、僕も含めてこの旅の仲間や敵スタンド使いが全員女性になったという夢を見たんだ」
 脳味噌太陽の熱で沸騰しているんじゃあないだろうか。もしくは何か特殊なスタンド能力でポルナレフ当たりと思考を入れ換えられているのでは。花京院のハイエロファントグリーンは本体の冷静な判断力あってこその長距離スタンドな訳だから、この先旅に支障がでなければよいのだが。
「君、なにか変な思い違いしてるだろ」


「「「(オレ/わたし/ワシ)達が女になったらァ?」」」
 ポルナレフ、アヴドゥルさん、ジョースターさんが、花京院の夢の話を聞くなり素っ頓狂な声をあげた。だろうなーそういう反応になると思ってたー。JOJOとイギーは我関せずと集団から数十センチ離れて休憩している。

「そうだな、オレが女になったら多分、真珠みてーな肌のオッパイ大きい美女になんだろうなあー」
 やはりと言うべきか、トップバッターはポルナレフだった。女になった自分を想像してムフフとにやついた笑いを隠さない……妄想してるとこ悪いけどその女自分なんだよなあ……。
「ポルナレフ、興奮しているところ悪いがそれはお前自身だ」
「なッ!てめーが言い出したことじゃあねーのかよ!」
 花京院が全部言ってくれた。よくやった。

「ワシはそうじゃのう。老いてなお健在わがままボディ、ムッチムチのナイスミセスってな感じじゃろーな、イッヒッヒッヒ!」
『ポルナレフのとほとんど内容同じじゃあないっすか』
 このじいさんも必ず盛り上がりそうな話題には乗ってくるんだよな。結果面白くなるときもあるが、チョーシのって昔の話や知ったかぶり混ぜてくると途端につまんねえことになるんだよこの人のは。究極生命体とか何度聞かされたか。
「70そこそこになりゃババアのじじいは枯れるだろ」
『JOJOからまさかのツッコミ』
「そーだぜぇー、いくら熟れたマダムでも若い肌にゃあ敵わねえって」
「まだまだ若者には負けんぞ」
 ポルナレフが茶化してきて、この話は更なる広がりを見せることになる。


「アヴドゥルはどーよ?」
「わたしが女に?色々と制約が厳しいので旅を続けられるかも心配なのだが」
「かてーこと言うな!女だらけの旅ならエジプトの女も安心だろ?」
 そう言われてアヴドゥルさんはふむ、と顎に指を当てて考え始めた。マジか、乗ってしまうのか。まあ男所帯だし考えるだけならまだ……いい……のか?まあ難しい事は考えっこなしだよな。
「まあ、わたしの場合は特に代わりはないんじゃあないか?多少背が縮むくらいで」
「アヴドゥルは真面目じゃのォー」
「スリーサイズとか考えたりしねーのかァ?」
「おいポルナレフ」


『花京院はなんかおしとやかそうだよな』
「遂に僕か」
 別段かわりの無い表情で俺の言葉を受け止めた花京院は、「僕の夢では僕以外女性になっていたからなあ」と付け足した。
『なんだよハーレムじゃねえか』
「花京院もやっぱそういうの憧れるよな!男の夢だロマンだッ!」
 テンションの程度が降りきれていきなりガッツポーズをし出すフランス一調子の軽い男に花京院がチョップを降り下ろした。あっ縦半分に裂けた。ポルナレフの髪裂けた。JOJOが火のついたタバコを吹き出した。あんたまだ未成年だろ。
「頭と下半身が本当に別人だな!お前は!」
『ならよ花京院、ノリコのスリーサイズ教えてくれないのかよ』
「ノリコって君なあ……上から80,59,78ぐらいか?」
『答えんのかよ!スレンダー美人!』
「ヤマトナデシコ!」
「YEAHHHHHHHH!!」
 花京院とポルナレフと三人バージョンのピシガシグッグッをして、第一回女体化談義は幕を下ろしたのだった。


『そういえばJOJOは……』
 話の最後に乗ってくれるだろうかと一応話題を振ってみたら、JOJOは目線も寄越さずやれやれ、とお決まりの台詞と共に帽子をかぶり直した。
「下らねーこといってんじゃあねーぜ」
『だよなあ、まあでもお前らしいか』
「爆乳に決まってんだろ」


『……………ゑ?』 




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