リレー小説 | ナノ
喫茶店、まだ温かなコーヒーとぽつんとひとり残された私。彼女は愛しの彼を見つけたらしく、走って行ってしまった。コーヒーまだ一口も飲んでいなかったのに。まあ、彼女にも彼を追いかける理由があるんだろう。あんな純粋な子に好かれている彼は幸せ者なんだなあ。
「ふう…そろそろ私も行こうかな」
少し経ってから椅子から立ち上がり、代金を払って外に出る、もう夕方だ。池袋に来てからまだ一日も経っていないのに色んな事がありすぎて疲れた…気がする。とりあえず、おじさんの家に行こうと思う。…メイド喫茶のとなりの。
『萌え萌えの城』
メイド喫茶の名前。
…まあ、城と言うほど大きくはないと思うけど。
「メイド喫茶の隣だよね…」
……ボロ家しかないよ。
え、もしかして…おじさん…の家?!
「おや…?君は…」
ボロ家の扉が開き、そこからでてきたのはおじさんだった。
あれ、あれ、あれ?
(おじさん、こんな人だったけ…?)