リレー小説 | ナノ

平和島静雄。
名前だけではただの普通の人に思える。
でも出会ってみれば、金髪でバーテンダーの格好で身長が高くて、人よりも力が強い。
そしてものすごく優しい。
それが彼の印象。
”あの”平和島静雄とは何を意味しているのかよくわからなった。

平和島さんとトムさんと別れ、ふと考えていた。
実のところ、気になってしょうがないのだ。

「……うん」

私は、おじさんに聞いてみることにした。
このままわからないままでいると夜も寝れそうにない。
思い立ったらすぐ行動!
来た道を沿って病院へ向かった。




「そんなに息を切らして、どうしたんだい?」

思わず走ってきてしまった私はおじさんの病室で息を整えていた。
おじさんはすこし気だるそうに言った。
この様子だとさっきまで寝ていたのだろう。

「あのね、平和島さんのことなんだけど」

「平和島くんのこと?」

「おじさんが言っていた”あの”っていうのが気になって…」

「あぁ、知らなかったんだね。平和島くんは―」










そうだったのか。
だから、彼はあんなに悲しそうな顔を。

彼が池袋最強の男と呼ばれ、恐れられている人だったとは。
ポストを引っこ抜いたのはすごいと思っていたけれど…

「…そっか。ありがとう、おじさん」



少しだけ彼がかわいそうに思えた。




憂鬱な午後16時



黒助 あと、何話で終わる予定だっけ?