リレー小説 | ナノ
「今日はありがとうございました」
病院を出て数分が経った。おじさんは後2、3日したら退院できるそうだ。
「いや、別に。…その…すまなかったな」
「もう、あやまらなくていいですってば」
平和島さんはあれから何かとあやまってくる。何か、本当に良い人なんだなあ。
「平和島さんは、仕事とか大丈夫だったんですか?」
ふと、思った。彼も外見的に成人してると思うし、だったら仕事もしているはずだ。今日は休みだったのかな。
「………………あ」
嘘だと思いたい。
♀♂
「本当にすいませんでした!」
あの後、真顔で忘れてたと言った平和島さんの顔が何故だか焼きついていた。
もう少し焦るものだと思っていた。ある意味ですごいよ。
「まあ、いつもの事だ」と笑って言った平和島さんの手を無理やり引っ張り、上司であるトムさんのもとへ走ってきたのである。途中何回か道を間違えたのは道を曖昧に案内してくれた平和島さんのせいにしておくとしよう。
「いやいや、いいってホントいつものことだから」
「すいません、トムさん」
「いやでもお仕事中だったのに助けていただいて…本当に申し訳ないです」
トムさんもトムさんでいつものことだと言ってきたが、そんなことが毎日あるわけがない。
「もう、あれだ、日常みたいなもんだよ」
「に、日常?!」
「トムさん…」
平和島さんってそんなすごい事してるのか…。
そういえば、おじさんが言ってた”あの”平和島静雄と何か関係があるのだろうか。
そんなまさかの非日常
(なんてこった…)
あとがき
(゜レ゜)チラ…チラッ
思ったより続かなかった…