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- ナノ -

5.うなじ

(※不定期更新のリヴァイと視える子より)



カウンセラーになってから早数ヶ月が過ぎた。
兵士達のカウンセリングをしながら、私は今日も一日なんとか生きている。

「ふぁ…、」

昨晩はついつい読みかけの本を読んで夜更かしをしてしまった。
与えられたこじんまりとした部屋で昼食をとると、お腹が満足したのか更に眠くなってしまった。

「うぅ…無理だ限界…ちょっと寝よう…。」

限界突破した私はテーブルを片付けた後、そのまま腕を組み突っ伏して寝てしまった。



「リヴァイ、これをナマエの所に届けてくれないか?」

「あ?自分で行きゃあいいだろうが。」

次の壁外調査の件で、俺をはじめとした精鋭メンバーがエルヴィンの部屋へと来ていた。
各自が次の作戦を把握したところで御開きとなり、次々と部屋を後にする。
そんな中声をかけられたと思えば上記の台詞だった。

「私はこれからまた会議でね、行けそうにない。」

「クソメガネにでも頼め。」

「まあまあ、皆もういない事だし頼んだよリヴァイ。」

「…ちっ、」

渡された書類を奪うように預かり、俺はあいつの部屋を目指した。


一応形だけでもと扉を叩くが、返事が無い。
外にでも出ているのか?
…俺も暇では無い。
書類は机の上にでも置いておけばいいと判断し、扉を開けた。

「…居るじゃねえか、」

探していたそいつは、机に突っ伏して寝ているようだ。
どうりで返事がない訳だ。

「おい、」

体を揺すってみるが、相当深い眠りに入っているようで起きる気配が全くしない。

ふと、寝ているあいつのうなじに目がいった。
突っ伏しているせいか、よく見えるそこはちょうど良い具合に髪も分かれている。
日に晒されていないせいか、白くて黒い髪が余計に黒く見えた。

「…、」

何も考えず俺はそこに噛み付いた。

「いっ…!!」

痛みで起きたようだ。
少し強過ぎたせいか、噛み付いたうなじには歯型が残った。

「ようやく起きたか、」

「いった…ってリヴァイさん!?え、もしかして噛みました!?」

「エルヴィンからだ。」

「え、ええあ、ありがとうざいます…ってそうじゃなくて!なんかうなじが痛いんですけど噛んだんですか!?」

「んなもん晒してるからだろうが、削がれても文句は言えねぇだろ。」

書類をそいつに手渡し、そう言い捨てて俺はさっさと退散する。
何故噛み付いたのかは俺自身にもよく分かっていない。
ただ本能が噛みつけと言っていた。
誘惑されたという訳でもなく、欲情したという訳でもない。
どちらかと言えば巨人を目の前にして殺さねば、という激高したあの感じだ。
噛みつけ、と頭のどこかで叫んだ。

…まあ、何はともあれ寝ていて起きなかったあいつが悪い。
俺は書類を届けに来ただけだ。

「…クソが、」



「え、ええー…私巨人じゃないですよー…、」

一方、残された部屋の住人はぽつりとそんな事を言っていたらしい。