「次に生まれる時には、一番に好きって言います。…毎日、一日一回は言います。 たとえそれが前世であっても来世であっても、必ず、…あなたが……す、き……」
「…好きだよ」 ・ 閉じていた目を開けながら私は呟いていた 倒していた体をゆっくりと起こす
「前世でも来世でもなくてまた、繰り返す世界だったら、今度こそ貴方は私を好きになってくれるのかな…?」
なんて、滑稽で残酷なのだろうか? とことんこの世界…いや神様は私を嫌いらしい
「…でもきっと、貴方はあの人を好きになるんだろうね」
何故か分からないけど漠然とそう思った いや、これは確信だ
「それでも私は、貴方の影を追いかける」 ・ ・ そう、私と僕を覚えていなくても 次の私が貴方の影を追いかける
たとえ貴方と結ばれなくても
「貴方が好きだから、」
そう言った私は次第に襲ってきた眠気に身を任せる 眠気は、怖い物ではなく寧ろとても気持ちのいい物だった 安らぎを与えてくれるような眠気に、私はいつもいつも目を覚ましてはすぐに寝てしまう この眠気は一体何だろうか? …でもこれはきっと、再び始まる合図なのだろう
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